イラン戦争は宙ぶらりんが続く

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2026年4月21日

国際問題を紐解くシンプルな視点

イランと米国・イスラエルの戦争は、終結しないまま、宙ぶらりんの状態が続きます。どうしてこのような見方になるのか、そのポイントをお話します。

考え方:

➊ニュースで取り上げられている交渉内容は聞く必要がない。

❷誰が出席したか、といった事実を見る。

ここから具体的に説明します。

➊当事者なき交渉

戦争を終結しようと思ったら、当事者が合意しないといけません。当事者はイラン、米国だけでなくイスラエルも含まれます。パキスタンでの話し合いにはイスラエルが交渉のテーブルについていません。

つまり、イスラエルがイラン・米国間の合意に拘束されることはないということです。

❷両国はいきなり横綱を出した

米国は最初から、いきなり副大統領が出席してしまいました。

図表1にあるように、外交交渉の定石は、土台である実務者協議から始め、中腹の大臣レベル、そして頂点の大統領や副大統領へと順番に進めるものです。今回の協議は、大相撲で言えば、初めから横綱同士を戦わせるようなものでした。権限のある人間が最大限譲歩し合ったはずですから、物別れとなれば、もう後がありません

革命防衛隊は生存をかけて抵抗する

米国は公言こそしないものの、イランの軍事力を削ぐために革命防衛隊の解体(潰すこと)を要求しているはずです。そうでなければ、脅威を取り除くことができません。当然、革命防衛隊はこれを拒否し、自分たちの生存をかけて最後まで徹底抗戦の構えを見せます。

イランの外相がホルムズ海峡の「条件付き開放」を宣言したのに、革命防衛隊が一転して「再封鎖」を宣言しました。権力がどこにあるかがわかります。外相はおそらく力を失っていくでしょう。

トランプが描く小規模な着地点

1回目の交渉が決裂した以上、本来であれば停戦は即時中止になるはずです。つまり、戦争再開です。その場合、トランプ大統領が主張してきた、「発電所や橋などの大規模なインフラへの攻撃、イランを石器時代に戻す」という展開に発展するはずです。しかし、それらは現時点で実行されません

本当はやりたくないのです。米国内において、イラン戦争は非常に不人気だからです。「イラン問題は米国には何の関係もない。イスラエルのためにやっている」と皆がわかっています。

原油価格の高騰により、庶民の生活が苦しくなります。それがさらに不人気が拡大します。

つまり、本格的な攻撃に突入すると、戦争は長引き、不人気はどんどん大きくなってしまうのです。それがわかっている以上、本当はこのあたりで幕引きにしたいのです。

戦争終結は株価が決める

今後のシナリオは図表2の通りです。

当事者不在と譲歩する材料の不足で交渉が決裂しました。大規模な戦争を米国が望まない以上、小規模な軍事衝突が続きます。いずれ株価の下落を引き起こします。

株価の大幅下落は経済全体を破壊するので、どうしても避けたいと考えます。そこで最終的な妥協点を見出して合意をすることになります。

では、米国はいつ実質的な和平へ動くのでしょうか。図表3のチャートをご覧ください。現在、米国株価は和平協議の開始を好感して上昇局面を迎えています。しかし、和平協議決裂が明確になると、株価は再び下げるようになるでしょう。

前回の安値を割るのは避けたいです。このあたりに至った時が戦争終結になると考えられます。

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