金に連動する暗号資産、その正体

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2026年1月20日

ジパングコインは投資価値なし

金価格に連動する暗号資産は投資先として価値があるのか、という質問が散見されます。結論は、「価値なし」です。今日はこの話をいたします。

①ジパングコインの概要

ジパングコイン(ZPG)は、三井物産デジタルコモディティーズ(三井物産100%子会社)が発行している暗号資産です。

金の価格に連動し、1ZPGが金1gに相当するよう設計されています。国内では、bitFlyer、SBI VCトレード、Zaifといった登録業者で取り扱われています。

三井物産グループが関わっていることや、銀行の保証が付いていることから、暗号資産の中では比較的安心感がある商品だと感じる人が多いでしょう。

ただし、その印象だけで判断してしまうと、商品の特徴を正しく理解できない可能性があります。

②「金」と同じようで、実は別のもの

ジパングコインを考えるうえで、まず押さえておきたいのは、これは金そのものではないという点です。金の果実(1540:純金上場信託)と違い、延べ棒に交換できる仕組みは、現時点では用意されていません。名前はジパングコインとなっていますが、金貨ではありません

また、理論上の価格からズレが生じる可能性があります。特に、発行体(三井物産子会社)の信用が下がった場合に連動性が弱まるリスクがあります。

また、ハッキングやシステムトラブル、規制の変更といった暗号資産全般に共通するリスクも避けられません。

③最大の問題:売り買いのスプレッド

ジパングコインは、ユーザー同士で売買する取引所形式ではなく、暗号資産交換業者が提示する価格で売買する「販売所形式」が中心となっています。

これはおかしい仕組みです。取引所とは一般の人たちが自由に取引をする場を提供するものです。私たちが日立の株(6501)を買う場合、取引所が売るわけではありません。市場には、「自分は売りたい」という意思表示をしている人がいて、その人から買うのです。

取引所はつなぐだけです。日立の株を保有していないのですから、日立株が上がっても下がってもそのリスクやメリットを受けることがありません。つないだ時に手数料を取ることで成り立っています。

これに対して、ジパングコインでは取引所が売り手・買い手になります。取引所は自分のポジションによって収益に大きな影響があるわけです

どうしてこのような仕組みになっているのか。

簡単に言えば、取引参加者が少ないからです。参加者が少ない間は自分が相手方の役割を演じるしかないわけです。

そのため、売り買いのスプレッドが大きくなりがちです。売りと買いの現在価格が公表されていないので、断定はできないのですが、公表できない程度に価格差が大きいと推定できます。

出来高が大きくなって、日立株のように市場参加者が買い手としても売り手としても参加するような規模になってから、ジパングコインの購入を検討するのが賢明でしょう。

また、利益が雑所得となり、総合課税の対象になります。分離課税(普通の証券口座での課税)よりも税額を抑えたい人には向いているかもしれません。ただし、総合課税を選ぶ人にとっても、50万円の控除のある地金の方が有利であることは明らかです

こうしたことから、現時点でジパングコインを投資先として選ぶ理由はないと思います。

まるでメリットはないのか?24時間いつでも売買でき、スマートフォンだけで完結する点は、現物の金や証券口座での金投資にはない利便性です。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 場違いとは思いますが
    XRPはいかがでしょうか。
    将来世の中のためになりそうなきがしていますが。
    また 今ダボス会議がおこなわれていますが相場に影響は
    ご意見を頂ければ幸いです。

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