2026年1月21日
民間銀行と全く違った株価の動き
日銀の株価は下落の一途をたどっています。将来破たんするかもしれない会社の株は誰も持ちたくないからです。今日はこの話を深堀りしましょう。
日銀が上場企業だということをご存じない方が多いのではないでしょうか?コード番号は8301で、古くからの上場企業です。しかし、売買する人は少なく、2025年12月17日の出来高は500株に過ぎません。従って、投資対象としては“忘れ去られている存在”です。
しかし、株価が語り掛けているメッセージは明確です。「日銀は危ない」です。その理由は図表1の株価を見れば明白です。

リーマンショック前の株価天井(2007年10月)のから下落の一途です。リーマンショックは米国の主要金融機関が倒産した金融危機です。その際の日銀株価の底値が58,000円で、現在の価格が24,800円ですから、半分以下になっているわけです。

図表2に民間金融機関の代表、三菱UFJフィナンシャル(8306)と比較します。日銀の凋落がさらに明確になります。
両社とも、どちらもリーマンショックで深く沈んでいます。しかし、その後の道筋はまったく違います。
三菱UFJは大きく上昇しています。景気が上向きになるにつれて、企業向けや個人向けの貸出がさかんになり、保有している株式の評価益も大きくなっていきます。それが理由です。
これ対して、日銀も株式のETFを保有しています。時価で83兆円、日本全体の7%に相当します。これが評価されるのであれば、株価が大きく上がらなければなりません。
一方、日銀は公益法人ですから、収益を上げる必要はありません。この点からは三菱UFJに見劣りする株価パフォーマンスになっても仕方がありません。しかし、貸し出しビジネスがないことは株価のプラス要因ではないものの、株価の下げ要因ではないはずです。
つまり、株価が下がる要因が他にあることになります。この理由は日銀(の株価)が嫌われているからにほかなりません。保有資産の4割は国債です。国債が破たんすると、株主資本は即刻マイナスになり、破たん状態となります。
一般企業であれば、借り入れや増資、買収の受け入れによって、企業活動を維持することは可能ですが、日銀の役割や巨大さを考えると、日銀を救うことのできるのは政府しかないでしょう。しかし、その政府が破たん状態になるのですから、日銀の再生ができるかどうかわかりません。
そうしたリスクを含む会社の株を保有したい人はいないわけです。従って、政府が国債を大量発行し続けると、株価が続落する運命になってしまっています。
私たちは日銀の株価が発しているメッセージに、注意深く耳を傾ける必要があります。



コメント
コメント一覧 (4件)
日銀株価のお話し、素直に聞けました。
それにつけても、元財務官 高橋洋一氏の主張(我が国の財政は危機的状況ではない)に高市首相が乗っかっているのは大変心配です。
いやぁ、日銀って株式会社だったって、知りませんでした!
とても大変な話しでした。私は、株式だと思いませんでした。
金利上昇で日本国債が価格下落しますので、日銀の損失は計り知れないものがあります。
国内中小の破綻も怖いですが、大本の日銀がなりふり構わずドル売りとか?
在り得るのでしょうか??