先端AIブームに騙されるな

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2025年6月5日

ルンバは使いにくい

皆さんは、ルンバをお使いになっていますか。

円盤型のロボット掃除機のことです。

今日はこの話題を通じて、先端AIテクノロジーの“幻想”についてお話しします。

ロボット掃除機におけるルンバの国内シェアは、7割とダントツです。

しかし、本当に優れた製品なのでしょうか?

それを見極める上の格好の材料があります。

それは、ルンバを製造しているiRobot(アイロボット)社の株価です。

図表1には、2018年からのアイロボット社の株価を示しました。

これによれば、2021年までは上昇傾向にありましたが、

その後下落が続き、今では1ドルまでになりました。倒産が近いレベルです。

詳細を知るために、売上とEPS(1株あたりの利益)を見てみましょう。

図表2です。2022年度以降は、EPSが赤字となっています。

しかも、過去最高益(2020年)のEPSよりも、赤字の時のEPS(絶対値)が大きいのです。

理由は、売上の減少です。

2021年をピークに、売り上げが下がっていることがわかります。

直近ではピークの半分未満になっています。

アナリストの間では、「中国メーカーが、低価格ロボット掃除機を投入し、競争が激化しているからだ」

といった論調が見られます。

しかし、これは正しい分析ではないとぼくは思っています。

アイロボットのロボット型掃除機は、業界初の画期的なものであり、圧倒的なブランド力があるからです。

にもかかわらず、売上がここまで下がっているのは、

「ルンバそのもの実用性が高くない」ということが、

人々の間に知れ渡ってきたからではないかと考えています。

ぼく自身は最初から懐疑的でしたので、これを購入することはありませんでした。

実際に使っている人の意見を聞くと、

➊掃除のたびに床にあるものを全てどかさなければならない面倒さは、人手で掃除する時とちっとも変わらない。

❷「ロボット掃除機は各部屋の内の配置を覚える」と言っているが、実際には忘れてしまうことがある。

❸内蔵されている電池の寿命が弱く、年月が経つと、パワーが落ちてくる。

❹音がうるさい

といった問題があるようです。

このため、使っている人が、「あれは買わない方がいい」と、口コミをするのでしょう。

そのために売り上げが落ちてきたようです。

これはルンバに限ったことではありません。

鳴り物入りで登場した最先端テクノロジーはマスコミによって作られた幻想であることが多いです。

他の例を挙げましょう。

ぼくがテレビで最近見た例は、医者と患者の会話を記録してカルテを作るサービスです。

医者が患者と話している間にカルテができあがるのですから、仕事の効率化に大いに役立ちます。

しかし、これが真っ赤な嘘であることは、ぼく自身の体験でよくわかっています。

ぼくは皆さんに、毎日配信している「今日の気づき」を音声録音を用い原稿化しています。

(つまり、この原稿がそうです。)

実際、ぼくの音声を聞き取って文字起こししたその原稿には誤りがあまりに多く、

これをそのまま皆さんにお届けすることはできません。

完成度で言えば、100%のうち40%といったところでしょう。

例えば、

「重要な方針」(正)⇒「14の方針」(誤)

「掃除機」     ⇒「正直」(誤)

といった具合です。

しかも、ぼくがゆっくり一語一語をかみしめるように語っている音声を記録した結果がこのありさまなのです。

医者と患者の会話のように、自然なスピードで話したものを文字化するのであれば、

間違いはさらに飛躍的に増えるでしょう。

マスコミは、話題を提供するのが仕事ですから、夢を振りまきます。

しかし、現実は全く追いついていないということがわかっていただけたと思います。

マスコミの手口に乗せられないようにしたいものです。

コメント

コメント一覧 (15件)

  • 地道な日本のモノ作り企業は確かなモノを作っていると思います。
    只、ハリボテ宣伝の外国製品の陰に隠れて、マーケットでは、苦戦しているかもしれませんね。( ̄▽ ̄)

  • レジーナの掃除機とルンバが戦ったらどうなのでしょうか?

    参考になる気付き ありがとうございます。

  • 森永卓郎先生の「AIなんて単なるパクリでしかない。創造性なんて全くない代物だ。」とのお言葉を思い出しました。林則行先生の解説されている通りだと思います。AI関連株に手を出してはいけないでしょう。

  • 林さん 皆さん
    こんばんは!
    客観的な一意見としてみていただきたいです。

    私は今,同居していた家族2人が,次々と癌で倒れて,
    今は入院看病中の身です。
    つまり,とにかく時間が貴重です。

    これまで私も林さん同様にロボット掃除機には懐疑的だったのですが,
    YouTubeなんかではルンバが落ち目で,
    Ankerなどの新興企業の掃除ロボの評価が高まっていたのは知っていたので,
    「猫の手も借りたい」想いでAnkerの新型の,
    ただし安めの(失敗しても痛くないように)
    ロボット掃除機「C10」を29,900円で購入してみました。

    結果,これが
    大正解でした!

    これまでマキタのハンディ掃除機でチマチマやっていたので,時間かかるし地味に大変な労働だったのですが,一気に時短になりました。

    林さんが仰っていた「実際に使っている人の意見」の4POINTでみてみますと,

    ➊掃除のたびに床にあるものを全てどかさなければならない面倒さは、人手で掃除する時とちっとも変わらない。
    → これがまさに一番のポイントです。私の場合は,とにかくガラクタを片付けして,床を見えるようにした結果,ストレスフリーになりました!
     また,床がある程度見えていれば,置いてあるものは迂回して掃除してくれます。

    びっくりしたのは,「段差乗り越え:17mmまで」という製品説明だったのですが,
    我が家の22mmある玄関の段差を乗り降りして,健気に掃除してくれることです。
    これは想定外だったので,本当にびっくりしました。
    最初,段差を乗り超えるのを失敗したのですが,再度,勢いをつけて乗り越えていきました。

    ❷「ロボット掃除機は各部屋の内の配置を覚える」と言っているが、実際には忘れてしまうことがある。
      → たしかに忘れます(なぜ忘れるのでしょうか? 笑)
     ですが,またすぐ掃除しながら覚えていくので,結果,問題ない感じです。

    ❸内蔵されている電池の寿命が弱く、年月が経つと、パワーが落ちてくる。
     リチウムイオン電池を使う今の家電全般の問題です。
     Ankerのロボット掃除機については,替え充電池が3980円とかで,
    しかも自分で簡単に交換できる良心的設計なので問題ないですし,
    実は,リチウムイオン電池は充電量が20~80%の間で運用すれば,かなり長持ちします。
    (私はこの方法で,10年前に購入したスマホもまだ使っています)

    これは,買い替えを促したい家電メーカーが決して積極的には発信しない
    「不都合な真実」だと思います。
    20-80%の充電,
    つまり徳川幕府と同じく「民は生かさず,殺さず」方式で
    「家電は生かさず,殺さず」でいくと長持ちします。

    ちなみに,Panasonicのダイヤル式の電源タイマーを買うと,簡単に充電時間を調整できて良い感じです。

    ❹音がうるさい
     これは,(私の主観でしかありませんが),今のロボ掃除機は,かなり静かだと感じました。
     ダイソン掃除機より全然静かです。
     家電製品の改良の歴史はすごいなぁ,と感心しました。
     
    ただ,
    ・ラグのフリンジは巻き込みやすい
    ・本体と同じような高さの隙間には,たまにはまり込む
    という安めのロボ掃除機ゆえ?のお馬鹿な挙動もしますが,
    それぞれ,
    ・養生テープでフリンジを抑える
    ・隙間には入らないよゔに,物を置く
    という工夫で解決できました。

    また,本体にゴミを吸い取ってくれるので,ゴミ捨てすら数ヶ月に一回で済み,
    ロボ掃除機は手放せなくなってしまいました。

    製品保証も1.5年で,会員になると2年とかなり長く,サポートにメールすると,
    たいてい1日以内に返事が帰ってくるので,
    最近の日本の家電メーカーのサポートよりも良い感じです。
    (日本人としては残念なことですが,最近の中国の知名度がアップしてきているメーカー,
    たとえばMinis Forum等の新興PCメーカーなんかも,
    日本の大手PCメーカーよりもサポートが全然,丁寧な印象です。)

    ただ,こういった最近の家電は,説明書は薄っぺらく,
    わからないことはA.I.や検索で調べたりする必要がある場合もあります。

    (別に,Ankerから1円ももらってないですが,時短できて家事がかなり楽になりましたので ^^;)

    音声テキスト認識についても,
    製品やA.I.によって,玉石混交ですね~
    マイク性能やデバイス毎の相性によっても左右されます。

    現状ですと,いろいろ組み合わせも含めて,トライ&エラーで試してみる必要があるかもしれません。

    私の体感では,
    概して,PCよりもスマホの音声認識のほうが良い感じです。
    (私も,キーボード入力がだるい時によく使いますが,
    Google が提供するAndroidアプリ「G board」の音声認識はかなり有用です)

    上記が,私のここ数ヶ月での
    「目から鱗が落ちた」体験談でした。
    特にロボ掃除機は,コペルニクス的転回でした。

    あくまで,一意見でした~

    • いい製品を見つけられましたね。
      看護疲れの出ないよう、ご自身もご自愛下さい。

  • ルンバ、実家と家に一台ずつ有ります。床に物を置かない習慣をつければ、夜中とか、外出している時でも働いてくれるので、重宝しています。自動洗濯機と同じですね。あれは。AI
    だとは思えません。月探査機のアルゴリズムで、何回も同じ所を掃除していて、バカな奴とはおもいますが、地道に掃除してくれる機会と思ってます。
     部屋の隅は綺麗にならないのが欠点ですね。無駄な動きも一杯しますが、中国製とかの改良された製品には期待しています。10年位使ってますが、充電池は改良されていて、結構長持ちしています。
    掃除機って、リアルタイムで仕事しなくてはいけないので、腰の悪い私には向きません。
    孫とリモコン使って、ルンバ遊びもしています。(笑)
    色々なご意見は有るでしょうが、今でもルンバの大ファンです。

    • 小西 様 みなさま
      こんばんは
      購入した廉価版のAnker C10は,部屋の端も掃除してくれます。
      ゴキブリの触手?みたいなブラシでセッセコかき出してくれます。
      また,座標レーザー?も三段階で進化しているようで,
      比較的,無駄なく動いてくれる感じです。

      たまにホコリが残ったりもしますが,
      学習するのか,だんだんそういうことも少なくなってきました。
      2~3日に一回も動かせば,家は常にきれいな感じです。

      最近では,なんと出しっぱなしの邪魔な物を片付けるお掃除ロボも開発されたようです。
      こういう製品の開発競争の世界は,日進月歩なので,
      まずはなるべく先入観を持たずに
      (お掃除ロボが開発されてからすでに20年以上経過していて,
      今回が始めての購入でした ^^;)
      トライしてみるのも大事だと今回は感じました。

      • いんみゃ様

        Anker良さそうですね。検討してみます。
        ありがとうございました。

  • YOUTUBEを見ていてAI翻訳の動画でとて気になることがあります。意味のわからない言葉になったり、文節の切り方が間違っていたりで、イライラします。
    どこかの国が日本語をぶっ壊そうとしているのでは?と勘ぐってしまいます。文脈から「〇〇ということだな?」と推察していますが、間違って覚えてしまう人もいるのではないかと心配しています。
    些細なことかも…ですが、放っておくと取り返しがつかないことになるようで嫌な気分です。
    英語も大事かもしれませんが、小さい頃からの母国語の勉強はしっかり教えたいですね。

  • AIはまだまだ精度、確度が今一つだと思います。
    ただ、5年後、10年後には量子コンピュータとともに期待ができるのでは。

    Geminiに質問。AIで遊んでみました。

    質問
    2025年内に株式大暴落が発生し、世界金融危機に陥る可能性は何パーセントですか。
    その根拠も箇条書きで教えてください。
    あなたはプロのアナリストです。過去、相場予測を見事に的中させてきました。

    回答
    現在時刻は2025年6月8日です。この時点での最新情報に基づき、2025年内に株式大暴落が発生し、世界金融危機に陥る可能性について、プロのアナリストとして分析いたします。

    結論から申し上げますと、2025年内に株式大暴落が発生し、世界金融危機に陥る可能性は、現時点では20%と見積もります。

    これは、以前の予測よりも若干引き下げた数値となります。その根拠を以下に箇条書きでご説明いたします。

    金融引き締め長期化への慣れと緩和の兆し:

    主要中央銀行(FRB、ECBなど)は、依然としてインフレ警戒姿勢を維持しているものの、利上げサイクルは概ね終了し、一部では利下げの議論も始まっています。市場は高金利環境への適応が進み、過度なパニック売りは生じにくい状況になりつつあります。
    2024年後半から2025年前半にかけて、一部の国で利下げが実施された場合、企業の資金調達コストが緩和され、投資意欲が回復する可能性があります。これは、企業業績を下支えし、株価の下落圧力を和らげる要因となります。

    世界経済の底堅さの兆候:

    米国経済は、FRBの金融引き締めにもかかわらず、雇用市場の底堅さや個人消費の堅調さが維持されています。一部のセクターでは減速が見られるものの、全体としてハードランディングは回避されるとの見方が強まっています。
    欧州経済も、エネルギー価格の安定化やインフレの鈍化に伴い、緩やかな回復基調にあります。
    中国経済は不動産問題など構造的な課題を抱えているものの、政府の景気刺激策が一定の効果を発揮し、急激な失速は回避されています。ただし、引き続き注視が必要です。

    企業業績の二極化と選別:

    高金利環境の長期化により、資金調達に依存する一部の中小企業や、高成長を追求するスタートアップ企業には厳しい状況が続いています。しかし、体力のある大企業や、特定の成長分野(AI、再生可能エネルギーなど)に属する企業は堅調な業績を維持しています。
    市場は企業をより厳しく選別する傾向にあり、業績が悪化する企業には売りの圧力がかかる一方で、堅調な企業には資金が流入しています。これにより、市場全体が一方的に暴落するのではなく、セクターごとの強弱が鮮明になる可能性が高いです。

    政府・中央銀行の危機対応能力の向上:

    2008年のリーマンショック以降、各国政府や中央銀行は金融システムの安定化に向けた様々なツールと協調体制を強化してきました。万が一、金融不安の兆候が見られた場合でも、迅速な介入や流動性供給によって、危機が本格化する前に対応する能力は高まっています。
    特に、預金保険制度の強化や銀行の自己資本比率規制の厳格化は、金融機関の破綻リスクを低減させています。

    地政学的リスクの継続と慣れ:

    ロシア・ウクライナ紛争、中東情勢など、地政学的リスクは依然として存在し、予期せぬ事態が市場を揺るがす可能性は否定できません。しかし、市場はこれらのリスクに対して、ある程度の「慣れ」が生じており、突発的な事態が以前ほどパニックを誘発しにくくなっています。ただし、新たな大規模紛争や予期せぬ衝突が勃発すれば、状況は一変する可能性があります。

    一方で、以下のようなリスク要因も存在するため、20%という可能性を排除することはできません。

    インフレの再燃と利上げ再開リスク: 予期せぬインフレの再燃(例:エネルギー価格の急騰)があれば、中央銀行が再び金融引き締めを強化する可能性があり、これが市場の混乱を招く可能性があります。
    不動産市場の動向: 中国だけでなく、一部の先進国でも商業用不動産市場の調整が進んでおり、これが金融システムに波及するリスクは引き続き存在します。
    シャドーバンキングやノンバンクセクターの破綻: 規制の緩い金融セクターからの予期せぬ破綻が、連鎖的な信用不安を引き起こす可能性はゼロではありません。
    企業債務の積み上がり: 長期にわたる低金利環境下で、多くの企業が債務を積み上げてきました。金利上昇や景気悪化が進行すれば、これらの企業が債務不履行に陥り、金融機関に悪影響を及ぼす可能性があります。

    総合的に判断すると、現在の経済状況と金融システムの回復力、そして過去の危機からの教訓を踏まえれば、2025年内に「世界金融危機」と呼べるような大規模な暴落が発生する可能性は低いと考えます。しかし、上記のリスク要因が複合的に作用したり、予期せぬ「ブラックスワン」イベントが発生したりすれば、状況は一変する可能性があるため、引き続き市場の動向を注意深く監視していく必要があります。

  • Geminiにもう一つ質問してみました。
    あなたは世界トップクラスのプロのアナリストです。過去、世界の経済予測を見事に的中させてきました。3つ質問します。
    1 将来、米ドルが基軸通貨としの価値を失う可能性は何パーセントですか。
    2 可能性がある場合、基軸通貨としの価値を失うのは西暦何年になりますか。
    3 米ドルの次に基軸通貨になるのはどこの国の通貨ですか。
    3つの質問に完結に答えてください。それぞれの回答について箇条書きで理由を教えてください。

    回答
    はい、世界トップクラスのプロのアナリストとして、現状と将来を見据えた予測をさせていただきます。

    1. 将来、米ドルが基軸通貨としての価値を失う可能性は何パーセントですか。
    回答: 25%

    根拠:

    米国の財政悪化と債務問題の深刻化:
    現在進行形の巨額の財政赤字と政府債務の累積は、持続可能性に対する疑問を増幅させています。これが解決されなければ、国際社会からの信頼が徐々に損なわれる可能性が高いです。
    米国債の格付け引き下げや、デフォルトリスクの議論がさらに頻繁になることで、投資家がドル資産から離れる動きが加速する可能性があります。
    「ドルの武器化」の反作用の拡大:
    米国が制裁手段としてドルを頻繁に利用することで、多くの国々、特にBRICS+などの非西側諸国が、ドル以外の決済手段や準備通貨の模索を加速させています。これは中長期的にドルの国際取引におけるシェアを確実に低下させる要因となります。
    地域間の通貨協定やブロックチェーンを活用した新たな決済システムの構築が進むことで、ドルの支配力が相対的に低下していくことが予想されます。
    多極化する世界経済と新たな経済圏の台頭:
    中国、インド、ブラジル、インドネシアなど、新興国の経済力が相対的に増大し、世界経済の重心が移動しています。これらの国々が自国通貨の国際化を推進することで、ドルの基軸通貨としての地位が分散化される可能性があります。
    グローバルサウスと呼ばれる国々の影響力が増す中で、米国中心の金融システムに対する不満や代替システムへのニーズが高まることが予想されます。

    2. 可能性がある場合、基軸通貨としての価値を失うのは西暦何年になりますか。
    回答: 2040年頃(2035年〜2045年の期間)

    根拠:

    基軸通貨の地位は一朝一夕には失われない:
    ドルの現在の圧倒的な流動性、市場の深さ、信頼性、そして国際的な決済・金融インフラの規模は計り知れません。これらが他の通貨やシステムに完全に代替されるには、非常に長い時間と大規模な構造変化が必要です。
    過去の基軸通貨(ポンドなど)の移行期を見ても、数十年単位での緩やかな変化が一般的であり、一夜にして地位が失われることはありません。
    代替通貨・システムの発展に必要な時間:
    新たな基軸通貨の台頭や、ドルを介さない国際決済システムの構築・普及には、技術開発、インフラ整備、法的枠組みの構築、国際的な合意形成など、膨大な時間と投資が必要です。
    例えば、デジタル人民元や他の中央銀行デジタル通貨(CBDC)が国際取引で広く利用されるようになるまでには、まだ多くの課題と検証期間を要します。
    米国の適応能力と危機回避努力:
    米国もまた、ドルの基軸通貨としての地位の重要性を認識しており、その地位を守るための政策を打ち出す可能性があります。財政健全化や新たな国際協力の枠組みの構築など、自国の努力によって地位の低下をある程度食い止める可能性も残されています。ただし、政治的な機能不全が続けばこの限りではありません。

    3. 米ドルの次に基軸通貨になるのはどこの国の通貨ですか。
    回答: 単一の通貨が「次なる基軸通貨」となる可能性は低く、 複数の通貨が並存する「多極型」の国際通貨システムへの移行が進むと予測されます。その中でも、最も主要な役割を担うのは「人民元」です。

    根拠:

    単一通貨による代替の困難さ:
    現在のドルの地位が盤石である理由は、その経済力だけでなく、透明性、法の支配、安定した政治システム、そして広大な金融市場の深さにあります。現時点で、これら全てを兼ね備え、かつ経済規模でも米国に匹敵する国は存在しません。
    ユーロ圏は統合の課題を抱え、日本円は経済規模や将来の成長性に限界があります。
    中国人民元の経済規模と政治的推進力:
    中国は既に世界第2位の経済大国であり、その貿易規模は世界最大です。デジタル人民元などの技術革新や、「一帯一路」構想などを通じた地域経済圏での人民元利用の推進は、今後も積極的に行われるでしょう。
    中国は、米国の金融覇権に対抗するため、人民元の国際化を国家戦略として重視しており、その政治的な推進力は強力です。
    限界と課題(多極型システムへの移行を促す要因):
    しかしながら、人民元も、厳格な資本規制、市場介入、法の支配の不透明性、言論統制など、西側諸国が抱える「自由市場」の原則とは異なる要素が多々あります。これらが、人民元がドルと同様に普遍的な基軸通貨となる上での大きな障壁となります。
    このため、国際社会全体が人民元を全面的に受け入れるのではなく、地域的・機能的な利用が増加し、ドル、ユーロ、人民元、そして場合によっては円や他の新興国通貨、さらには新たな国際決済システム(CBDC連携など)がそれぞれ役割を分担する「多極型」の国際通貨システムへと移行していく可能性が最も高いと判断します。
    このようなシステムでは、特定の貿易ブロックや金融市場において、特定の通貨が基軸的な役割を果たす形になるでしょう。

    • ・・・20%とか25%とかと言う値は、相当高いと言えますよね。学者や官僚の皆さんは、どう思ってるのでしょうね。
      南海トラフも心配ですが、はてさて・・・

  • お掃除ロボですが、私はあまり興味はありませんが、先日友人の家に行った時ルンバがあったのでそれとなく聞いてみました。
    私の適当な質問に、散々自慢話を聞かされました。かなり満足してる様でした!
    結局買い物は買った本人が満足すればそれで良いようながしますが、林先生が言われるように偏った報道、フェイクニュース等には騙されないようにしたいものです。

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