政府高官の発言はだましだ
僕はビットコインの将来性について、否定的な考えを持っています。トランプ大統領がビットコインについて肯定的な発言をし、さらにFRBのパウエル議長が、「ビットコインはデジタルであることを除けば、ゴールドと同じである」と発言しました。さらに、エルサルバドルはビットコインを外貨準備として積んでいます。また、米国のみならず、ブラジル、ポーランド、香港でもビットコインを準備金として積むことを検討しているように聞いています。
このように見ると、ビットコインには大きな将来性があると考えるかもしれませんが、大事な点は、「ビットコイン推奨派は政府高官だ」ということです。政府はこれまでマネーの刷り過ぎを行ってきた張本人です。
この人たちが生み出す政策が私達庶民にとって、価値のあるものであるはずがありません。
これに対して、ゴールドは、過去数千年間、人類共通の通貨として輝いてきました。これは今後も消えることがありません。
今後、株価の大暴落が始まったり、金融恐慌が来たりした場合、これまでのマネーが力を失うのは明らかです。その際、存在感を示すのはゴールドです。価格がとてつもなく、大きく上がっていくと思っています。
ビットコインは上げ下げが激しすぎる
「ビットコインが新しい通貨として、ゴールド以上の値上がりをする可能性はないのか」といった疑問を持つ人が増えています。ゴールドも上がるかもしれないが、ビットコインはもっと上がるかもしれないという思惑です。
将来の可能性については「100%ない」と断言できることは何もありませんが、そのような予想を抱く人に、ぼくが伺いたいことがあります。それは、「仮にそのような可能性に賭けるとして、自分の資産のどの程度までをビットコインに置き換えることができると考えるか」です。せいぜい10%でしょう。何故100%にできないのでしょうか?
それは、「ビットコインはひょっとしたら危ない存在かもしれない」ということを
自分が直感的に思っているからです。資産運用においては、自分が確実に安心感を得られるものだけに投資すべきです。大きなリスクを背負いながら、極大化を狙うものではありません。
実際にビットコインは過去において、上がり下がりが大きすぎるように思います。図表1を見ると、2018年以降に2回、70%を超える価格減が生じています。2019年の下げ(図表の真ん中あたり)でも36%です。

これに対して、ゴールドにはそのような大きな上がり下がりは生じていません。これは図表2を見れば明らかです。ビットコインは今年に入っても24%の下落を起こしています。

ビットコインのような目くらましに心を奪われることなく、金投資を続けていくのが、一番良い方法であると考えています。
今まで自分の資産がゴールドによって拡大してきたという事実を重んじてください。同じことは今後も続きますし、暴落時にはさらに大きくなるでしょう。
コメント
コメント一覧 (20件)
ビットコインについて、聞きたかった
林先生のお考えを聞けて、迷いがなくなりました。ビットコインが今後、値上がりすかもしれませんが、激しい値動きでは、心臓がいくらあっても足りません。心穏やかに投資を行いたいものです。
投資の総利益は値幅と数量の掛け算で決まります。
いくら大きく上がるものだとしても、ほんの少ししか投資しなかったら、
全体の利益は大きくなりません。
ビットコインには大きく投資できないでしょう。
こうしたものは、投資物件としては不適格だと思ってください。
わからないことがありましたら、いつでもご連絡ください。
ビットコインについて、迷っていたところ、林先生の明確なお考えを聞けて、スッキリしました。価格変動の激しさに、精神的に耐えられそうにありません。
投資部の投資方法に絞って、投資を続けて行きます。
私がビットコインを初めて知ったのは、欧州通貨危機の真っ只中のキプロス預金封鎖の時です。その時は、98倍の価格上昇をして話題となった時です。預金封鎖で酷い目にあったキプロス国民の爆買いがキッカケになったようです。通貨のようにいくらでも増やすことができない。政府にも管理されない。金融機関を通さないので預金封鎖されることもない。海外へ送るのも簡単である。このような点が上昇の理由のようでした。
しかし、ビットコインは、他のブロックチェーン技術を使うアルトコインのような暗号資産でも代替できると考えられます。ビットコインと変わりはあるのでしょうか?となるとその価値を疑いが生じて暴落をする可能性はありませんでしょうか?林則行先生、会員の皆様の御指導を頂けましたら幸いです。よろしくお願いいたします。
アルトコインは、ビットコイン以外の仮想通貨の総称です。
これについては英語を解説するとわかりやすいと思います。
アルトコインとは、オールタナティブコイン(alternative coin)の事です。
オールタナティブ医学を挙げるとすると、医学とは西洋医学のことであり、
オールタナティブ医学とは、針灸などの中国医学やアーユルヴェーダ、ウニ転々、アーユルヴェーダといったインド医学など西洋医学以外のすべてを指す単語です。
この例でわかるように、アルトコインとはビットコイン以外のすべての暗号資産を指すものです。
アルトコインの中には、ビットコインの技術的な問題点を克服したものがあるでしょう
。
将来的にはビットコインよりも、アルトコインのある1種類が人気を博する博することがあるかもしれません。
その場合は、ビットコインの価格が下がり、そのアルトコインの価格が上がることになります。
こうした新技術は何が台頭し、何が衰退するかはなかなかわかるものではありません。
このように考えても、ビットコインに投資をするというのは無謀なことであると僕は考えています。
林則行先生、とても分かりやすく、誰よりも私たちに親身なご解説をいつもありがとうございます。素晴らしいご解説を頂きまして暗号資産とゴ-ルドの違いを良く理解できました。
林則行先生は、間違いなく世界一の指導者だと確信します。
有難うございます。いま、話題の仮想通貨BTCは、電子媒体の世界ですので、素人の私には何か雲をつかむような通貨のお話。私もライオンさんの明快なご質問に同意いたします。是非、ご教授よろしくお願い致します
分からないものには手を出さない、
自分が非常に詳しいものだけを取引する、
という考え方が投資には最適だと思います。
仮想通貨から遠ざかるのが一番賢い戦略ではないでしょうか。
トランプ大統領の真意は図りかねますが、各国の政府高官がビットコイン(デジタル通貨)を推奨する裏には、将来のデフォルトを意識しているのではないかと感じています。
『紙幣の刷り過ぎで超過した債務を意図的にデフォルトにしてグレートリセットし、ハイパーインフレを起こして、新貨幣として桁の大きいデジタル通貨を発行しよう』と云う話を聞いたことがあります。
また『通貨をデジタル化することで、国民の財産を政府が監視しやすくする』のだとか…。
トランプ大統領は『裏付けのない紙幣から、金本位制に戻すことを望んでいる』と云う話も聞いたことがあるので、その場合はゴールド価格の急騰が期待できそうですね。
通貨をデジタルにすると、すべての取引を政府が把握することになり、
私たちの生活はがんじがらめに管理されるようになるでしょう。
大きな懸念は、私たちの資産を勝手に政府が変更してしまうリスクが増えることです。
たとえば1000万円あった預金を100万円に引き下げてしまいしまうことができます。これをコンピューター上のシステムエラーだと。当初は言うでしょうが、
こうしたエラーが続発するようになるかもしれません。
また、政府に反抗的な意見を持つ人間にはシステムエラーばかりが起きるようになるかもしれません。
有難うございました。投資の基本は、「分からないものには手を出さない」ですね。ついつい強欲に引きづられてしまいます。政府の思い通りにならないためにも、林先生のおっしゃる「着実な投資」を心がけ、この言葉の意味をしっかり理解し私の座右の銘といたします。本当に溜飲の下がるような貴重なお話でした。
『わからないものには手を出さない。』
という方針は、ジムロジャーズも貫く投資の最重要方針です。
自分が知ったことをにだけ投資するだけでも
相当の利益が蓄積できると考えてください。
仮想通貨の知識は持ち合わせておりませんが、以前トルコのリラで債権を買ってました。当時失業率も良く、経済は安定し、為替は42円だったのが今や4円です。
2021年春から最下位が定着している「世界で最も安い国」になりました。そのトルコで通貨リラを暗号資産(仮想通貨)に交換する動きが加速していったのですが、価格変動の大きさ、脱税やマネロン、テロ資金調達への使用などのリスクを指摘され、仮想通貨での支払いを禁止されるようになったとか
ブロックチェーンが安全と言うもののどうなんでしょうかね
私は仮想通貨でなりすましのウルフ村田に数百万円だまされました。
今はメルカリのサイトで仮想通貨が買えるのでやってましたが、3日前に全て売りました。
仮想通貨は何か裏サイトがあって怪しい感じがしますし、税金の関係もよくわからないので、なくなればいいと私は思います。
投資は自分の大事なお金を資産にするのですから、
これなら安心という安心感がないものに投資してはいけません。
ビットコインは安心感のない投資先の代表ではないでしょうか。
『わからないものには手を出さない』頭に入れておきたいと思います。
私が聞いております話になりますが、ビットコインの裏にあるブロックチェーン技術は、いまの中央集権型の金融業界のあり方まで変えてしまう可能性があり、カード会社も、この技術を取り入れて決済を始めているとのことでした。
この技術が、これからのイノベーションの一つになる可能性があるとしたら、そこに投資価値があるのかなと思っていたのですが、林先生は、どのように先行きをお考えになられますでしょうか?よろしくお願いします。
ブロックチェーン技術が、今後の世の中の大きな流れになるという可能性は大いにあると思います。
そこで、新しい株式銘柄が出てきて大化けする可能性は残っています。
ただし、現時点ではそのような銘柄はありません。
そうした銘柄が訪れた場合は、動画内で展開している購入の方法に従って銘柄を買うか買わないかを決めていくことになります。
つまり、株式購入の方法論はいつも同じであり、それがブロックチェーン銘柄に適応するかしないか という発想になります。
お世話になります。
私は、仮想通貨市場を自転車操業借金経済システム(今の金融市場のことです)の余剰マネーを吸収する投機の受け皿スポンジと考えてます。
先生のビットコインを推奨するのは政府関係者ということとも合致するように思います。
トランプがビットコインを推奨する別の理由は金現物を持たない、これまで政治を裏で操ってきた既得権益者(DS?ですか)を仮想通貨に誘い込んで大暴落を起こす事ではないかと妄想しております。仮想通貨市場は既存の市場から切り離されているので大暴落しても株価などには影響は少ないですしね。と考えを巡らせているにも関わらず、少し買ってみようかなと思う自分もいて恥ずかしい限りです。
トランプの真意は分かりかねるのですが、
私たちはやはり、ビットコインからは遠ざかっているのが賢いと思います。
アメリカの大恐慌時に金の没収がありました。今後予想される”大恐慌”でも起きませんか?可能性は?
日本には外貨準備が不足したときに国民から貴金属を強制的に買い上げる「金管理法」が実在します。金投資は安心という裏でとんでもない落とし穴が隠れているのではと考えることもあります。
先生のご意見をお願いします。
金の没収は何ら問題がありません。金を持っていないと言い張れば、済んでしまいます。
あなたが金を持っていることを証明できる人は、誰もいないからです。
しかも、この金没収は、私たち金投資家にとってとても良いニュースです。
なぜならばそこまで金が不足している状態になった場合、金価格は大幅に上昇すると考えられるからです。