香港HSBCが最善
「海外で銀行口座を作ることができるのか」という質問が相次ぎましたので、今日はこれについてお答えいたします。
ぼくのおすすめは、香港にあるHSBC銀行です。これは世界第8位の総資産(約3兆ドル)を持つ銀行で、日本最大の三菱UFJとほぼ同規模です。
ネットや書籍の記事を見ると、「HSBCに口座を開くことができなくなっている」といった見解を見受けますが、
これは本当ではありません。
論理的に考えてみてください。
香港は小さな商業都市であり、市内にこれといった製造やサービス事業があるわけではありません。
世界から流れてくる資金だけが頼りの都市です。
ですから、資金の流れを止めるようなことをするわけにはいきません。
そのようなわけで、口座開設に問題はありません。
ただし、昔に比べて厳しくなったのは確かです。
HSBC銀行のメリットは中華人民共和国にあることです。
「中国の影響下にあると危なくないのか?」と思うかもしれません。
中国は金の卵を産む鶏を自ら殺すことはしません。
そのように断言しています。メリットは、米国や日本の税務当局からの圧力によって
情報開示をすることがないという点です。
米国に対等にものが言えるのは中国くらいです。
口座開設方法を具体的に説明しましょう。
まずHSBCの香港市内の支店を訪れます。どの支店でも結構です。
HSBCホームページに記載されている支店の位置・地図を見てください。
そこに予約サイトがありますから、ここから予約することができます。
(ただし、返信が来ない場合があります。大企業のHPにはよくあることです。)
富裕層の方にお薦めなのは、空港の支店を用いることです。
正確に言うと、空港の隣にリーガル・ホテルがあり、そこに存在する支店です。
この支店を利用できるのは、富裕層のみで、100万香港ドル(1900万円)以上の預金をする方
です。
事前に予約が必要なのですが、当日予約も可能です。
実際に朝9時(開店時)に訪ね、10時から対応してもらった例があります。
大口顧客は、どこでも大切だからでしょう。
必要書類は4つ
必要書類は図表1の通りです。

➊パスポート
❷住所が英語で記載されている書類
❸マイナンバー
❹スマートフォンです。
マイナンバーに証明書は不要です。でたらめな12ケタの番号を書いても受け付けてくれます。
住所は日本国内でも全く問題ありません。
タイで口座を開くには居住者である必要がありますから、これに比べ対照的な便利さです。
しかし、厄介な点があります。それは英文で書かれた住所が必要だという点です。
公共料金の支払書でもいいのですが、日本のガス水道と料金は全て日本語で表記されているので、利用不可です。
国際自動車免許証は、担当者によっては受け付けてもらえない可能性があります。
その理由は、国際自動車免許証に記された有効期限の記載箇所が英語になっていないからです。
つまり、外国人にとっては、この国際免許証が、現在有効か否かがわからないわけです。
一番確実なのは、大使館に行って、運転免許証を英文化してもらうことです。
2時間でできますが、14時半以降に領事館を訪れると翌日渡しになります。
香港の滞在日数を長めにしておく必要があります。
最後に、海外口座を持つメリット・デメリットについて話しておきましょう。
メリットは、日本の大手銀行よりも親切な対応をしてくれることです。
サポート用の電話番号があって、そこに電話をすると、大概の問題は、電話上で解決してくれます。
また、各種通貨での送金・預金が可能で、為替レートは日本の銀行に比べて圧倒的に有利です。
ある程度の英語力が必要
デメリットがあります。どうしても、ある程度の英語力が必要だということです。
具体的に言うと、全く英語ができない人には、海外口座は無理です。
しかし、少しでも英語ができるのならば、大きな問題にはなりません。
まず、口座開設時に書類に対するのは、住所やパスポート番号といった、情報だけですから
難しい英語は必要ありません。
口座開設の理由は、必ず聞かれます。「将来香港に住もうと思うので、今口座を開きたい」というもので十分です。
将来のことですから、実際に住むことになるかどうかは現時点では全く問題になりません。
「どうして住みたいのか」と問われれば、「中華料理がうまいから」というので、全く問題のない返答です。
相手方は笑って対応してくれるでしょう。
これは、会社の規則上どうしても聞くことになっているから聞くのであって、本音はお金さえ預けてくれれば、
それで十分なのです。
英語が必要なのは、口座開設時よりその後です。
銀行に口座があると、ある時は、「送金がうまくいかない」とか「アプリの使い方がわからない」
といったことがどうしても生じます。
その際、英語でのチャット(読み書き)または電話相談が必要になるからです。
私達の投資部サポートチームでは、いろいろな金融関係上のサポートをしていますが、
海外銀行口座開設については現時点で対応していません。
ぼくが具体的な事例をお話ししますので、ぼく宛てにメールをお寄せください。
コメント
コメント一覧 (9件)
須藤です
先生!億を手にした時の小旅行は香港に決まりじゃないですか?!
おはようございます。
今回も目を見開かれる情報ありがとうございます。
先生が先日取り上げられおられた「106万円の壁」問題は、「103万」という目眩しの数字の裏で、ほとんど審議もされず了承となってしまいました。あまりの酷さに憤りと失望観でいっぱいです。
でもこんな事でめげてはいられません。
「知は力なり」と言う言葉を胸に、「自分の身は自分で守らる」を実践して行こうとおもいます。
今後とも宜しくお願い致します。
自分の身は自分で守るという考え方が身についてきましたね。
その調子です。一年もしたら別人のようになっていることでしょう。
今回も素晴らしい情報ありがとうございました。
「いつか英語で会話をしたい」と、思い続けて来ましたが、最高のきっかけを頂きました!
まずは「銅メダル英語」をめざし、話すことからはじめます。
僕も昔は英語が全く喋れませんでしたが、
今では仕事で難なく使えるようになりました。
頑張ればあなたでも同じようにできるようになりますよ。
30代から政治家の中での決まり事に疑問を持ち
40代で老後の心配をし投資を始めました。
50代に入りある時、毎年届く年間定期便を5年前の物と比較して愕然としました。
このまま年金制度をあてにしてただ働いているだけでは日増しに貧乏まっしぐらです。
おとなしい国民性の元、どんどん我々の知らない所で決まってしまう制度に不安を抱いていても仕方なく、自分の身は自分で守ろうと思い、今回思い切って投資部に入門致しました!
特に林則行先生の思いに感銘を受け、次世代へ継承の担い手となりたい気持ちでおります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
自分のことを自分の手でなんとかしようという決意が固まったことは
とてもいいことだと思います。
これから明るい未来が開けていくといくでしょう。
あなたのペンネームのように幸せ鳥がやってくると思います。
私は香港に数年住んでいた時、恒生銀行(Hang Seng Bank)を利用していました。日本円へのExchangeレートが高かったからです。
香港に住んだことのある人ならば、為替レートが日本の銀行と全く違うことがわかります。
日本の銀行は為替の利益を大幅に取ります。
香港の銀行はほとんど取りません。
ここが国際都市と非国際都市の違いなのではないかと感じるほどです。