2026年8月26日
下方修正は数字のマジック
「中央銀行の金の購入量が大きく減った」というニュースの見出しをご覧になった方のなかには、不安を感じた方も多いのではないでしょうか。しかし、ニュースの中身を知ればただのトリックだと分かります。
図表1にある通り、第1四半期(1Q)の中央銀行の購入量は、244トンから57トンへと下方修正されました。減った量は187トンです。当初発表の約76%にあたります。しかし、これはデータ集計のルールが厳格になっただけです。これまで「中央銀行が買った」とカウントされていた分が、別の区分(OTC市場)にスライドして計算されたに過ぎません。 つまり、1Qの前年同期比は前回の発表のままでの3.8%増です。

このアカウント変更を、例えるなら、金の購入に際して、ご自身の取引口座をA銀行からB銀行へ移しただけです。買いそのものをやめたわけではありません。
安値を狙うハンターたちが2Qで爆買い
価格が高すぎた1Qのせいで「高値掴みを避けるために少し待とう」という戦略的な買い控えが起きたのも事実です。中央銀行は安くなるのを虎視眈々と狙っていました。
その証拠に、価格が少し落ち着いた第2四半期(2Q)のデータを見てください。図表1が示す通り、一気に288トン以上もの金が購入されています。これは前年同期に比べると40%増という凄まじい量です。ポーランドや中国などを中心に、全世界の中央銀行で1Qと2Qの合計で345トンもの確かな実需が存在しています。
生産量の低迷も追い風
生産量も増えていません。これは需給には良好に働きます。
図表2をご覧ください。金の生産量の伸び率は、2018年から現在に至るまで、低迷しています。地球上から新しく採掘される金は、劇的に増えることがないという証拠です。価格が上がると新規の鉱山開設は始まりますが、生産に結び付くには5年以上の年月がかかります。

金のファンダメンタルズは良好
金価格は今後も大きく上がっていくでしょう。需要と供給のファンダメンタルズは極めて盤石です。その中心的な理由は世界の中央銀行の買いです。専門家は「ドルの信用は長くはもたない」ということを知っています。政府が資産の多くを金にしていく理由はそこにあります。自信を持って金の保有を継続してください。



コメント
コメント一覧 (2件)
今晩は、林先生金はこの先上がるのでしようか、上がるのであれば
早いうちに金を買った方が良いのでしょうか教えてください。よろしくお願いします
金はここからの数年で大きく上がると見ています。
ただそれが明日や明後日など、数日で急にということはありません。
皆さんには、今年中に資産のできるだけ多くを金に変えていただくのがいいとお伝えしています。
仮に今、投資資金が100万円という人がいらっしゃれば、その100万円を何回かに分けて少しずつ金に向けていきます。例として4回に分けて、月に1回25万円分買っていくと、ちょうど年末までに100万円分買えそうですよね。
それを8回に分けて月2回などもいいです。金額やタイミングより「回数を分ける」ことが大切です。
急いでまとめて買おうとせず、少しずつ分けて買っていくのが今は一番いい戦略ですよ。