2026年6月2日
金利の逆転が教える景気の真実
景気の天井が近づいています。その兆候が金利に現れ始めています。今日は、これについてお話しします。
通常、お金を貸す期間が長いほど金利が高くなる(短期金利<長期金利)順イールドが正常な状態です。銀行の定期預金をしたことがあるなら、お馴染みですね。しかし、これが逆転した時、つまり、期間が短いほうが金利が高い状態(短期金利>長期金利)を逆イールドと呼びます。
歴史が証明する暴落の引き金
逆イールドは景気の天井のサインです。過去の米国の例を見てみましょう。図表1をご覧ください。米国の10年債と3ヶ月債の金利差を表したグラフです。

この数値が
プラスならば、短期金利<長期金利
マイナスならば、短期金利>長期金利
です。
すなわち、数値が0を下回った期間が逆イールドの発生期間であり、黄色の丸で示しています。そして、その直後に来る赤い枠が景気後退期を示しています。
これらの逆イールドが発生した主な時期は以下の通りです。
・ITバブル崩壊前(2000年)
・リーマン・ショック前(2006年)
・コロナショック前(2019年)
このグラフから分かることは、逆イールドの直後には景気後退が訪れるということです。
仕組みはこうです。これから3か月お金を借りたい人は多いが、10年借りたい人が少ない場合、逆イールドになります。金融市場は長期では金利が下がる(つまり、景気が悪化する)ことを読み込んでいることになります。
唯一の例外は2022年~24年の逆イールドです。この後には景気後退が起きませんでした。この理由は、米国の金融当局がマネーを大幅に刷ったためでした。しかし、今ではやり過ぎを反省してマネー(GDP比)は縮小に向かっています。
日本の逆イールドは財務省が公表している
日本はどうでしょうか。財務省が現在公表している個人向け国債の金利をみてみましょう。図表2をご覧ください。

5年(1.89%) > 10年(1.67%) > 3年(1.57%)
このように、逆イールドが起こっているのです。
歴史の法則を無視して、大切な資産をリスクの高い株式市場に放置し続けることは、大雨が来るのを知っていながら、川の真ん中でキャンプを張り続けるようなものです。景気の天井が近づいている今、わたしたちがすべきことは、資産を株式から引き出すことです。



コメント
コメント一覧 (4件)
例年ですと、逆イールドが発生してから程なくして景気後退をしています。
しかし、少し前に逆イールドが発生し順イールドに戻りましたが、なかなか景気後退が現れなかったのは、FRBがお金をジャブジャブ輪転機を回して、紙幣を大量に発行したためな景気後退がなかなかこないのでしょうか?
しかし、金利が5年>10年>3年になってきたということは、景気後退の足音が遠くから次第に近づいてくるようです。
あなたのおっしゃる通り、紙幣の大量発行は、景気後退を遠のかせた要因として大きいです。
その他にもAI関連株の加熱など、複合的な要素によって、後退は表面化していません。
ただしその時は「そう遠くない」と考えた方がいいです。もちろん今日や明日、急激にということはありませんが、ふと気づいた時にその足音はすぐ後ろまでやってきているかもしれません。
ゴールドを持つぼくたちは、その時を落ち着いて待てますね。
個人向け国債を確認しましたら、5年満期国債は昨年の10月ころから10年満期国債金利を
上回っていました。
3年・5年及び10年国債いずれも金利が急上昇しています。
債券が大量に売られれば、我々は楽しみでしかありません。
この気付きを読んで見て 現在が
危険な状況にあることが 良く分かりました。ありがとうございました。