2026年5月28日
いつの時代でも政府の目的は財産没収
最近ニュースでよく耳にする緊急事態条項について、その真相をお話します。
これは、私たち国民の財産を取り上げるのが目的です。
緊急事態条項とは、政府によれば、大規模災害や感染症など緊急事態で選挙ができず、国会が開けないときのルールのことです。そういった非常事態の時に、国会の承認を待たずに内閣の権限で迅速に対応できるようにしたいというのが言い分です。
緊急事態条項は、高市政権になって急に出てきた話ではありません。2012年の自民党憲法改正草案(第98・99条)の時点ですでに盛り込まれていました。歴代政権が長年をかけて成立を狙ってきたものなのです。
この条項に対して、立憲民主党や共産党などが強く反対する一方で、日本維新の会や国民民主党といった一部の野党は前向きな姿勢を示しています。国会内での賛同勢力は確実に広がっています。
政府は、改憲の理由の一つに感染症を挙げています。こういうところに政府の本音が出てしまいます。
どういうことか。
新型コロナウイルスを思い返してみてください。緊急事態宣言が出されたことで、電車はガラガラになり、繁華街のお店はクローズしました。つまり、現行法のままでも、事実上、都市機能を停止させることができました。
感染症対策は「憲法を改正してまで、行う必要がある」ものではないことは明確です。現行法ではできない別の何かを想定していると考えるのが妥当でしょう。
緊急時といえば、何でもできるようになる
簡単に言えば、国民の基本的人権の縮小、あるいは剥奪です。現在議論されている改憲案の中には、内閣が法律と同じ効力を持つ緊急政令を出せるようにする案が含まれています。図表1をご覧ください。

これが通れば、国会での審議を経ずに、国民の自由や権利を強力に制限できるようになってしまいます。例えば、テロの危険が迫っていると通知するだけで、移動の自由を制限するかもしれません。投資部で現在行っているような情報の発信は、「反体制的」ということで、検閲が入るようになるでしょう。
その中でも最大の目的は何か?
政府が人民に要求するものは、①徴税か②徴兵です。飛鳥時代の防人の頃から徴兵制度はありましたが、人命尊重の流れの中で徴兵制度は時代遅れになってきました。
その分、私たちは財産を取られるようになってきました。事実、財務省が発表している国民負担率(国民所得のうち、私たちが払っている税金の割合)は1970年24%から2025年46%へと上昇しています。
政府は1300兆円ある国民の預金を何とかして取り上げたいのですが、現在の憲法下では財産権の不可侵(29条)という条項によって、簡単には取り上げることができません。
国家の財政がひっ迫してきた場合に取りあげる仕組みを作っておく必要があります。
歴史は繰り返す
いくらなんでも国が国民の財産を奪うわけがないと思うかもしれません。しかし、これは過去の日本で実際に起きたことがあるのです。
太平洋戦争直後の1946年、膨大な国の借金に苦しんだ日本政府は、突如として預金封鎖と新円切り替えを行いました。その結果、国民は銀行から自分のお金を引き出せなくなり、古い紙幣は使えなくなりました。そして、引き出せない預金に対して最高90%にも及ぶ資産税をかけることで、国民の財産を没収して国の借金返済に充てたのです。
この際に根拠としたのは、大日本帝国憲法第9条です。9条すなわち、天皇の勅令で資産税を導入したということです。新しい戦後憲法の施行(1947年)前に“どさくさに紛れて”資産を取り上げたのです。
役人は「前例」に従って行動しますから、この前例を行動規範とするでしょう。そのための法整備を現在行っていると考えるのが妥当です。
現在、日本の国の借金は1300兆円を超えています。1300兆円もの金額を政府が返していくことはできません。表のニュースで語られる防災や感染症対策という綺麗な言葉の裏で、わたしたちの自由と財産が脅かされる仕組みが作られようとしています。
こうしたことを考え、銀行預金は最低限にしておきましょう。資産税対策として最も安全なのは地金保有です。



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