2026年5月26日
イラン戦争がもたらす株価の行方
今日は株価の動きを本質的に動かすものは何かについてお話します。
戦争の株価に与える影響についても語ります。
戦争は合図
戦争は株価にどのような影響を与えるのでしょうか。
ひとことで言えば、直接的に大きな影響は与えません。あくまでも合図であるというのが正しい認識です。
合図には「そこから上がる合図」と「そこから下がる合図」の2つがあります。2つの合図のうちのどちらかになるわけですが、常に上がるとか、下がるといった方向性が決まっているわけではないのです。
過去の戦争を振り返ってみましょう。1940年代から大きな戦争が19回起きました。4回の中東戦争、イラク戦争、湾岸戦争といったところが有名です。この19回の戦争勃発日と3か月後の株価とを比較します。平均変化率は0.31%でした。つまり、ほとんど株価には影響がなかったということになります。
これらは、どちらかというとマイナスの影響です。なぜならば、1940年代からの戦争が起きなかった時の3か月間平均上昇率が2.0%だからです。戦争によって1.7%下がったことになりますが、それでも大きな変化ではありません。
株価変動の真実
では、株価はどのような理由で変動するのか?
主な理由はEPSです。一株当たりの利益で、利益が大きいほど株価が上がります。
図表1は、S&P500とEPSの動きを比較したグラフです。

これに対して、金利も大きな要因です。理論的に言うと、金利が上がると株にマイナスの影響があり、金利が下がるとプラスの影響があります。図表2でわかるように、1981年から2020年まで金利は下げ方向にありました。株価上昇を大きく助けて来ました。

注目は1970年代です。赤丸をつけた時期です。企業業績(EPS)が上がっているのに対して、株価があまり上がっていません。時には大きな下落相場が発生しています。金利上昇がその重要な要因のひとつとなっています。
2020年以降、金利は上昇基調となりました。今後はこの2つの指標がどのように綱引きをするかで、株価の動きが変わってきます。
今後の株式指数はどう動くのか
イラン戦争により、当初株価は大きく下がりました。戦争のショックです。しかし、停戦を合図に株価は大きく上がり、新高値を更新しました。これはEPSの増加が要因です。
今後どのように推移するのか?
金利動向によって動き方が変わってきます。今後戦争により、原油価格の高止まりが続けば、インフレ傾向が加速されます。日米共に、ここまでインフレが起き始めてきました。それがさらにスピードを増す展開になるでしょう。その際は、株価が下落傾向に入ってしまいます。
本稿は5月8日に投資部LIVE会員向けに配信した動画『戦争は株価に影響を与えるか』の要約版です。



コメント
コメント一覧 (1件)
インフレの恐ろしさ!
最近特に感じます。