ゴールドはダイヤモンドのように暴落しない

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2025年6月4日

実験成果は誇大広告に過ぎない

「鉛からゴールドを合成した」というニュースが世界を驚かせました。

今日はこのニュースが全くの誇大広告だという話をいたします。

投資家の中には、金がダイヤモンドの二の舞になりはしないかと危惧する人がいます。

天然ダイヤモンドは人工ダイヤの生成・普及により、価格が大幅下落しています。

2023年から2024年にかけて、天然ダイヤモンドの価格は平均40%を超える下落率となりました。

その結果、RapNetダイヤモンド指数は、過去20年間で最低水準を記録しました。

特に婚約指輪に使用される1カラット前後のダイヤモンドは、

2021年のピーク時と比較して、最大50%を超える下落となっています。

この主な理由は「天然ものと人工ものとの区別がつかない」という点にあります。

「人工もの(7分の1の価格)で十分じゃないか」

と人々が思い始めているので、天然ダイヤはまだまだ下がるでしょう。

ゴールドがこのような事態に追い込まれることはないのか?

その心配は全くないでしょう。

~ゴールドの合成はできない~

欧州原子核研究機構(CERN)の研究チームが、

鉛の原子核を金に変換する「錬金術」に成功したと報道されています。

しかし、生成された金は4年間の実験において、

総量29ピコグラム(1兆分の1グラム以下)でした。

しかも、ごく微量なゴールドの粉が出来たのではありません。

今回生成された金原子核は非常に短命で、マイクロ秒程度で他の粒子に分解されてしまいました。

そのため、既にその金はこの世に存在していません。

生成された金が地球上に広く存在する物質と同じ構造であったかどうかが確認できないようです。

陽子の数が79あれば、金であることは確かなのですが、中性子(118)の数が異なる可能性があります。

過去にも、金は微妙ながら生成されてきました。

しかし、それは実験室内の成功に過ぎない話でした。

1941年、米国で水銀への中性子照射により放射性金の生成に成功しました。

1980年、Lawrence Berkeley National Laboratory(LBNL)では、

ビスマスから数千個の金原子を生成しましたが、

コストは1グラムあたり数億円に上りました。

これらも金価格への影響は全くありませんでした。

ゴールドとダイヤモンドは何が違うのか?

化学上の難易度が全く異なります。

ダイヤモンドはチョークと全く同じ炭素で出来ています。

人工ダイヤとは、言わば、チョークからダイヤを作る技術です。

これに対して、鉛と金とでは陽子数の全く違う元素です。

陽子数を減らす(増やす)には巨大な力が必要です。

そのコストは地球上に存在する天然の金を掘り出すコストの1兆倍になります。

私たちがゴールド投資を行うのはこれから3~4年です。

その間に価格をマイナスに動かすような技術革新が現れる心配は全くないと言っていいでしょう。

コメント

コメント一覧 (5件)

  • 素人なりに理解すると、
    最先端の知見とテクノロジーで、量子レベルの成果を得ました!
    って事ですね。どうやらこれが大量生産ベースに乗ってゴールドが値崩れするより先に、ホモサピエンスが滅ぶほうが早い気がします。
    (^◇^;)
    ゴールド買いには問題なし。( ◠‿◠ )

    • さすがは賢明な投資家タマゴン様です。
      ゴ-ルドは宇宙の始まりであるビッグバンの際にできたとも、超新星同士の爆発によってできたとも考えられているそうです。実際に見た方などおりません。まさに神秘の力によって作られていると考えられます。神様しか作れないのかもしれません。まさにゴ-ルドは、人類とは違い「永遠に不滅です。」ね。

    • 追伸
      正確には、ゴ-ルドは、超新星の爆発後にできた中性子星同士が合体する際にできたと考えられているそうです。中性子星同士が合体することなど滅多に起きない奇跡の現象だそうです。
      まさに神秘的な現象なのですよ!

      • ライオン様
        ご無沙汰してますおります。
        ゴールドと長嶋茂雄は「永遠に不滅です!」
        ・・・黙とう。。。( ̄ー ̄ )

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