~見えない格差:非正規雇用~
世の中には格差がいろいろあります。
格差は不平等ですから、ないに越したことはありませんが、いつの時代にもどの国にも厳然として存在します。
代表例が賃金格差です。
バンコクでは一般庶民の賃金と低所得者の賃金とでは数倍の開きがあります。
誰が低賃金労働者なのかは一目でわかります。
バンコクは一年中夏の気温で、半袖1枚で過ごす暑い地域です。
年中エアコンが必要ですが、エアコンの下で働く人が一般庶民です。
これに対して、エアコンなしの下で働く人たちが低賃金労働者です。
図表1 にあるように、典型例が バイクタクシー運転手 です。ほぼ男性です。

バイクは炎天下にて人を運ばないといけません。
バイクタクシーは荷台に人を乗せて走ります。
荷台に乗っている乗客も炎天下に晒(さら)されるのですから、低賃金労働者です。
一般庶民は クーラーの効いた自動車タクシー を利用します。
バスにも エアコン付、エアコンなし があり、乗客の身なりも異なります。料金が結構違います。
女性の低賃金労働者の代表は マッサージ です。
お店の中はお客様のためにエアコンが効いているのですが、中にいてはいけない決まりになっているのでしょう。
常に外でスマホを見ているか客引きをしています。
ぼくがかつて住んでいたアラブ首長国連邦では、
自国民が一般庶民で、インド・パキスタンからやってきている出稼ぎの人たちが低賃金労働者です。
顔つきや服装だけでわかります。
日本にはこうした格差はないのか?
見えない格差が存在します。
それは正規・非正規です。
図表2にあるように、賃金格差は1.5倍あります。

2020年に同一労働同一賃金が高々と掲げられましたが、その後も格差はあまり縮まっていません。
格差を享受する側(一般庶民)の本音は格差の是正を望んでいません。
この理由を解説しましょう。
両者の賃金が狭まっていく場合、 3つの選択肢 があります。
❶非正規の賃金が上がり、正規と同じになる。
❷正規の賃金が低くなり、非正規と同じになる
❸両者の賃金がその中間地点で折り合う
政治家やマスコミに登場する識者は❶の方向性を語りますが、会社に十分な利益がないので、現実的ではありません。すると、❷または❸の方向となります。
つまり、正規社員の賃金が下がることになります。
正規社員はこのことを肌で感じているので、非正規との格差是正に消極的になってしまいます。
正規社員も生活が楽ではないので、「自分よりまだ下がいる」と思えるだけで救われる気持ちにもなるのでしょう。
格差の問題はなかなか消えていかないでしょう。
コメント
コメント一覧 (6件)
いつもホットな話題をありがとうございます。
ニュースでは現在、国会で103万円の壁についての議論が行われていると伝えられています。
もちろんこの問題も大切でしょうが、選挙の時に話題になった減税の話は全く話題にさえなっていません。
特に、消費税に関しては、経済が停滞している現在のような状況では、税率の見直しが必要だと思います。
税金の負担増が格差を広げているようにもおもいます。
103万円の壁の他に106万円の壁という話題が広がっています。
これは一言で言えば、この壁を撤廃することで増税を行おうという動きです。
政府はできるだけたくさんの税収を得たいのですから、
本音は常に取り上げることばかり考えている連中なのです。
いつも巧妙に騙されているような気がします。こちらの数字を下げて、あちらの数字を上げる。国民の多くはそれがどういう意味かわからない。朝三暮四のマジック。勉強しなければ!と思います。
いつも巧みに騙されているその通りなんです。
お互いに騙されないようにしましょうね。
僕はできるだけ気づきの中で、そうしたことを
指摘するようにしていきます。
対策は、自己投資して 林先生の投資のノウハウを身に付け、家族、身内に継承していくのが一番安心できると、改めて身が引き締まる思いで読ませて頂きました。
僕の動画講座を見て学習していくうちに
自分で考える力がついてきます。
資産は自分のものなので、最終的に自分で考える力がないと
大きく増えることはありません。
それが叶うように講座の設計が出来ていますので
しっかり学んでください。