2025年10月29日
短期金利は気にする必要なし
FRBの政策金利引き下げについて、金融ニュースで大きく取り上げられます。投資家の多くがそうした話に耳を傾ける傾向があるからでしょう。しかし、FRBの行動は、投資で利益を生むにあたって、ほとんど意味のない行為だと思って下さい。今日はこの話をいたします。
金利は重要な指標です。それでも、長期金利の行方だけを見ればいいです。FRBの利下げは金融市場に大きな影響を与えません。長期金利(市場の総意)が先に進み、短期金利や政策金利はそれに追随するように動きます。この順番が大切です。
流れを決めるのは長期金利
図表1をご覧ください。3か月金利と10年金利は全体として同じ流れにあることが分かります。ただ、3か月金利の方がブレが大きいです。

FRBは人為的に短期金利を上下に大きく動かします。図中にコメントしたように、長期金利の動きが逆方向になり始めたことを察すると、短期金利の舵を大きく同じ方向に動かすわけです。市場(長期金利)の描く道筋が先、短期は後追いということです。
米国の国債は38兆ドルあり、そのうち、長期債(償還まで1年以上)は32兆ドル、短期債(1年未満)は6兆ドルです。約16%です。長期債の市場には、国債以外に住宅ローンや企業の債券発行があります。これらを含めると、FRBが影響を及ぼせる範囲は、ますます小さいと言えるでしょう。
なお、政策金利と短期金利とはどう違うのかという質問を受けますが、これはほぼ同じだと思って下さい。図表2に示しました。

この内容は、10月6日「投資部LIVE」の要約(一部)となります。



コメント
コメント一覧 (3件)
短期金利と長期金利の決まり方のルールが分かりません。其々、どう言う原因で、結果として金利が上がったり下がったりするのでしょうか?
そう言うことですか。
銀行の金利は身近な為気にしますがアメリカの長短期利関心ありませんでした講義を受けることで少しずつですが理解が進み先生の話の意味が繋がるようにこれは大事まだ取捨選択できる能力が無い為今はただひたすら聞くのみ