不安な気持ちを和らげるために その1

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~ゴールド上昇の理由を得心せよ~

株式・債券・為替市場が大きく揺れ動く中、「不安で仕方がない」といった投資家の声が多くなっています。

どのように対処したらメンタル面が強くなり、

落ち着いた気持ちで過ごせるようになるのか、

今日はこの話をしたいと思います。

ポイントは三つありますが、本日は最重要なテーマ(最初のひとつ)に絞ります。

それが、「ゴールドが大きく上昇する理由を得心すること」です。

ぼくは、「これから数年以内にゴールド価格が今の4倍程度にはなるだろう」と話しています。

その裏にある理由をしっかり理解してほしいと思います。

「ゴールド価格も時に、短期的に下げに入ることがありますが、長期的には上がっていく」

ということを理解できれば、不安はかなり軽減されるでしょう。

2015年にぼくは『金はこれから2倍になる』という本を書きました。

本を読んだり、ぼくの講演会に出席したりした方の多くはゴールドを買い込みました。

途中で金が下がったこともありましたが、最終的には(現時点では)価格が3倍になりました。

こうした経験を通じて、金投資家の方々は今後の金価格の上昇に確信を持つと共に、

「多少の下げには動じない」という心が醸成されました。

「先生、下がっても断然安心しています」というメールを数多く頂いています。

これに対して、投資初心者の方は、金価格が少し値下がりすると、

「本当に上がっていくのか」、「評価損益がマイナスになったが大丈夫か」、「損切りをした方がいいのか」

といった気持ちになってしまうようです。

こうした質問メールに対して、ぼくは、

「金は今後最も上がる投資先で、長期で持てば4倍になる」と答えてきました。

金価格は実際にほぼ史上最高値になっています。

つまり、「売らなくてよかった。動揺する必要はなかった」ということになります。

では、どうしてそこまで金に強気になれるのか。

根本の理由は、米国を代表とする先進国の借金の多さです。

日本の場合は1200兆円の借金があります。GDPの2倍です。

仮に日本政府が一念発起して、1年間に1兆円ずつ借金返済していく計画を立てたとしましょう。

その場合、返済に1200年かかることになります。

これが現実的なプランでないことは誰の目にも明らかでしょう。

現状では1兆円の返済どころか、借金残高は毎年増えているのです。

米国は一段と、たちが悪いです。

米国には裏帳簿にしか載っていない隠れ借金がかなりの金額に上ると言われているからです。

「先進国はもう借金を返すことができない」ということが、世界の共通認識となったら、

人々はどのような行動に出るでしょうか?

ドル売りです。世界には400兆ドルを超える金融資産があり、その6割は米ドルになっています。

つまり240兆ドルです。

アフガニスタンに住む山賊もドルで預金をしているわけです。

この人たちが一斉にドル預金(株式や債券)をやめようと思い始めます。

その場合に考えます。

「では、どこに移したらいいのか。ユーロは借金が米国同様に多く、もってのほかだし、日本もひどい。スイスや中国も借金がまみれだ」という現状を認識するでしょう。

ちょっと考えただけでも、「どの通貨に移しても、自分資産を守ることができない」という結論に達します。

そこで、「本物の通貨とは一体何なんだ?」と考えます。それがゴールドです。

「ゴールドを持てば、自分の資産を守れるのではないか」と人々が考えるようになります。

ドルが売られ、円が売られ、金が買われるという展開になるでしょう。

金価格が爆発的に上がる理由はここにあるのです。

「過去にない借金の多さが過去にない金価格の高騰につながる」という考え方です。

現時点で金価格が史上最高値になっているのも、これが理由です。

ここが明確に理解できれば、金に資産を移すことの大切さに気づくでしょう。

「ゴールドを持つには株や債券を損切りしないとならない。損切りには抵抗がある」

という気持ちから抜け出ることができます。

さらに、「これは投資ではなくて、資産を金に換えることが、自分の資産を守る行為だ」

ということがわかるでしょう。

米国に旅行する際には、日本円を米ドルに換えるでしょう。これは投資ではありません。

似たような感覚で、金に資産を移すのです。

「ゴールドが上がるから買うのではない。下がっていく日本円や米ドルを避けるためだ」と思ってください。

金投資を続けていくうちに、逆に、「円預金をもっと減らさないと不安だ」という気持ちになっていきます。

こうなれば、「自分の資産対策は万全だ」と思えるようになるでしょう。

金価格は見ない方がいいです。

「4万円になるまで、別にやることは何もないんだから、見る必要はない」

という態度がとれるようになれば立派です。

ぼくがオンクラスで最初に経済状況について語っているのは、ここで述べた論理を理解していただくためです。

ここがわかれば、今世紀最大のチャンスをものにすることができます。

コメント

コメント一覧 (17件)

  • いつもお世話になっております
    一喜一憂せずに、泰然自若として先生の仰る通り大局観に沿って参りたいと思います。

  • 紙幣のベール、紙幣の魔術、紙幣の詐術。
    紙幣が単なる紙切れに過ぎないと、皆んなが気づいた時、・・・やっばりゴールドだよなぁ〜。と思う今日この頃。m(_ _)m

    • 投資家のタマゴン 様
       全く同感です。おっしゃる通りです。もっとヒドイの最近通帳すら発行しなくなった金融機関の口座です。スマホで自分の資産を見ていると私は単なる「裸の王様」だといつも感じております。デ-タが消えてしまえば無一文になります。ということは当局は財政破綻すれば簡単に私から没収できてます。これから中央銀行デジタル通貨のみを使用するようになれば当局はやりたい放題です。くれぐれもご注意下さい。

      • ラ、ラ、ラ、ライオン様!
        か、か、か、買っちゃいました!!
        2回目のゴールド!!!
        店頭に行ってきました。

        前回は、50gのインゴット。
        今回は、ライオンさんの、売買後の貨幣の下落リスクを考慮した。小分け購入の考え方を見習って、取り敢えず、20gを2個!

        手数料上がってました。

        いま、神棚に供えています。
        (・・・前回は、仏壇でした。( ̄▽ ̄))

        • タマゴン様の御英断を心よりお慶び申し上げます。小さいと秘密の場所へも隠しやすいのでとても便利です。隠してしまえばETF等のように当局から簡単に没収されることもありません。唯一の弱点である盗難にくれぐれもご注意下さい。こんなところにある筈はないという場所に隠しまえは泥棒もわからないでしょう。

    • 追伸
      ETF等のデ-タ資産からも当局は簡単に没収を行えますのでくれぐれもご注意下さい!

  • 日米をはじめとして、各国の借金は巨大化したのですね。これから金価格が上がっていくことに自信が持てます。マラソンに例えれば、林先生が自分に伴走して下さるような感じですね。

  • 私も金買いました。
    金は贅沢品と思ってましたが、林先生のお話で自分を守るために必要と納得致しましたので、ネックレスやコイン等を買いました。
    これからも増やしたいと思ってます。

  • 先だって先生の講座で、金投資の大切さ、種類を聴き、私は金の果実を、買いだし100株ずつにしています。今迄安い株買って少し儲けて、大きく損ばかりしていました。これ以上損切りは望めないです、何年かかっても、今迄の損切した金額を取り戻す覚悟でいます。

  • 金の購入は、田中貴金属、三菱マテリアル、証券会社の金口座等の何方が良いのでしょうか? そして安全を考えた場合の保管方法は自己で現物保管か、銀行の貸金庫か業者の口座等、一番のお薦めはどこでしょうか?

    • 金をどの業者から買うかは、大きな問題ではありませんが
      できるだけリスクを少なくしようと考えるのであれば、
      自分で保管することが一番良いです。
      大金持ちは昔から、自分の敷地内に蔵を立ててそこに金を保管してきました。
      それが一番安全な方法だと知っているからです。
      私たちは蔵を立てることはできませんが、自宅のどこかに奥深く隠しておくことはできるでしょう。
      それが不安な人は、倉庫会社の貸金庫にしまっておくのが次善の策です。

  • 林先生、重要なことを繰り返し説明いただきありがとうございます。
    オンクラスでは、金が高騰した後、最終的には急落していくことから、その時期に売却する解説がありました。
    金が高騰した後に大きく下落していく理由は何でしょうか。
    一時的な暴騰による反動でしょうか。
    あるいは、新通貨体制が確立し、金への逃避が落ち着くということでしょうか。
    先の話になりますが、金売却後は、基本的に現金のままがよいのでしょうか。あるいは、その時こそ、(講義の中で話のあった)株式の買いでしょうか。
    出口戦略がまだぼんやりしています。
    ご指導のほど、宜しくお願い致します。

    • 金価格が急上昇する最終的な理由は、「猫も杓子も金を持ちたい」という社会的現象が生まれることでしょう。
      この時は理論的に考えられる適切な価格範囲を超えて飛躍的に金価格が上昇します。
      上がりすぎれば、下がりすぎるのは当然のことです。
      熱しやすく冷めやすいという言葉があるように、短期間で大幅に上がり、そして、下がっていきます。
      1980年の金価格の大天井850ドルは、それを抜くのに28年もかかりました。
      同じようなことがこれから起きる金価格の大天井にもあるでしょう。
      また、次の投資先としては株式市場を考えています。
      その時の戦略はそれが近づいたときにお話しするようにいたします。

  • 金は一度に沢山は懐状態から買うのが難しいですが、一歩一歩増やして行きたいです。最初に買った時は、グラム1万近くでした。先生の言葉を信じて増やし続けて行きます。

  • 出口戦略が必要な時期がきたら、先生からお話しをお聞かせ頂けるとの事、安心感があります。

    その時は、すでに卒業されている方も多くなっていると思いますが、情報を送って下さるのですから、先生との繋がりはずっと続けられると思って大丈夫ですよね(*^^*)

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