~ボラティリティで考えるとすぐわかる~
FXを投資対象として選択している人たちが多いようです。ぼくは「FXはやめましょう」と話しています。
今日はその理由をお伝えします。
FXをお薦めしない最大の理由は、儲けが少ないからです。
これについて、ボラティリティという考え方を用いて説明します。

ボラティリティは、図表1にあるように、
ある日の高値から安値を引きます。そしてその値幅を当日の終値で割ります。
この値をボラティリティと呼ぶことにします。
ボラティリティは、1日の間にどのぐらい値段が動くかを示すものです。
ドル円の場合は0.77%ですが、銀の場合は2.57%になっています。
銀の方が明らかに大きいです。私達は、儲けるために投資を行うのですから、値幅が大きいものを選ぶのが当然です。
FXの値幅は大きくないのです。なぜかというと、それはFXの基本的な存在理由にあります。
ドル円の場合でしたら、FXは日本の通貨と米国の通貨とのレート差になります。
通貨とはその国の暮らしを支えるものですから、通貨間のレートが大きく変わっていくのは困ります。
例えば今年は1ドル100円だったのに対し、翌年は200円、その翌年は300円というのでは、貿易がうまく機能せず、生活がうまく回っていきません。
ですから、誰もが、「通貨間のレートはできるだけ安定しているのが望ましい」と考えるわけです。
そうした発想が人々の頭にあって、FXは日々の動きが小さめになっています。
これに対して、他の商品はその商品が大きく上がることで、損失を被る人が比較的少ないですから、商品市場は大きく値段が動くことになります。
~プラス効果も少ない~
図表2に銀とドル円のボラティリティの推移を示しました。

これを見ると、銀もドル円も、ともにボラティリティの大きい時期と小さい時期があり、その時期が大体一致していることがわかります。
ボラティリティの大きい時期に取引すれば儲かりやすいですから、わかりやすく言えば、銀とドル円とは儲かりやすい時期が似ていることになります。
仮にこの時期が大きくずれていて、ドル円が儲かる時期に銀がそれほど儲からないというのであれば、ドル円に投資する意味があります。
両者に同時に投資した場合、損益曲線がより滑らかになるというプラス効果があるからです。
しかし現実は、同じ時期に儲かり、同じ時期に損が発生しているのですから、ドル円のような値動きの小さな商品に、手を広げることには、ほとんど意味がないと言っていいでしょう。
こうしたことから、ぼくはドル円投資をやめるようにおすすめしています。
コメント
コメント一覧 (5件)
FXの入門書、3〜4冊買ったんですが、
・・・無駄でしたね。(^◇^;)
私もFXに手を出してしまい(それも適当に感覚で売り買いしてるので全然利益が出ない)やめ時を見失っていましたが、林先生の解説で納得しました。整理します。
FXは24時間いつでも出来きるし、スワップポイントが毎日つくので 良いと思ってましたが
やめた方がいいようですね。
図表2 銀とドル円の推移 納得しました。
どうせ やるなら FX(ドル円)より 銀取引 の方が ボランティリティーがおおきいので、銀取引だ。と、理解できました。
売りでも買いでも取引できるFXに魅力を感じて、取引(デイトレ、逆指値)のデモトレードで腕磨きを楽しんでおります。
チャートの見方、指値のタイミング、決済のタイミング(指値で自動決済ですが)にも少し慣れてきたのですが ….
確かに、どうせやるなら ”銀取引で ” … 了解!
FXと同様に 気軽に トレードに取り組める所があれば 教えてください。
よろしく お願いします。
PS.
未だ 講座は はじめたばかりで、目下読み進めに努力中です。「恐怖指数」にも 投資できる のチャンスがあると聞き、へぇ~ どういう意味なんだろうと、興味津々。
講義進行のペースが遅すぎて イライラ です。
グッ とがまん。先ず、そのイライラを直せ!喝
気軽にトレードできる商品はありませんが、ボラティリティの大きさで言えば、天然ガスは銀に次いで大きいです。
これは魅力的な商品 先物/CFDだと思います。
取引をするのであれば、IG証券や、GMOクリック証券などをあたってみてください。
楽天証券でも取り扱いがあります。