ゴールドは海外に持ち出せる

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ひとり1キロまで申告不要

「今日の気づき」で貸金庫での盗難を取り上げたところ、「海外でゴールドを保管するのはどうか」という質問が相次ぎました。その前に、「海外にゴールドを本当に持ち出せるのか」が知りたいところです。今日はこの点についてご説明します。

海外にゴールドを持ち出す場合、自分の手で運ぶことになります。郵便でゴールドを送るわけにはいかないのはわかるでしょう。

大事なことは、「ゴールドは海外渡航時に1キロまで申告することなく、持ち出しが可能だ」という点です。1キロですから、今ならば約1400万円程度です。最後に税関のURLを添付しておきます。ここにも明確に記されています。

このURLを開くと、現金(有価証券を含む)は100万円までしか持ち出せないのですが、ゴールド地金は、1キロまで持ち出すことができるとのことです。

実際にどのようになっているのか。これは実体験したぼくがお話しします。空港から国際線に乗る際に、手荷物検査を受けます。この際に、手荷物バックの中にゴールドを入れたとしても、税関に発見されることがないということです。

詳しく説明します。従来の荷物検査では、PCやスマホについては、バックの中から出して、それ以外のものはバックの中に入れたままにして、検査を受けていました。現在ではPCもスマホも全てバックの中に入れたままで、荷物検査を受けることができます。日本は最新鋭の検査機器を備えているからです。

これに対して、香港では今年の9月時点では、PCおよびスマホについてはバックの外に出して荷物検査をしていましたが、11月の時点では、日本と同様に、全てを入れたままで荷物検査が行うことができるようになっていました。タイではまだ、スマホとPCは取り出さなければなりません。

最新鋭の検査機種のもとで、バックの中のゴールド1キロは「ピーピー」という音を立てません。問題なしに素通りさせてくれます。ゴールドは貴金属ですから、金属の仲間なのですが、他の金属(例:鉄)と違った扱いを受けているのです。理由は、「ゴールド1キロまでは申告なしで持ち出せる」という規則です。

保管場所は香港がいい

保管場所として有望なのは香港です。香港が「日本から近い」ことだけが理由ではありません。

大事な点は、「香港にはゴールドの持ち込み制限がない」ということです。香港のホームページをあれこれ調べたのですが、ゴールドに対する量制限の記載がなかったので、僕は実際に香港の税関で訪ねました。

皆さんもご存知のように、世界各国の税関には、緑色の「申告なしライン」と赤色の「申告ありライン」とがあります。香港では、この赤色の申告ラインに並んでいる人は皆無で、税関職員は暇そうにしているだけです。

そこに僕がやってきたので、税関職員たちが、暇つぶしに全員が集まってきました。「ゴールドに、持ち込み制限がありますか」とぼくは聞きました。すると回答は「全くない」とのことでした。

私達が1400万円を海外送金しようとした場合、かなりの困難が伴います。送金理由をとやかく聞かれ、「その証拠を示せ」と言われます。理由は「マネーロンダリング」ということになっていますが、実態は「国内のお金を海外に出さない」という貧乏根性です。

これに対して、手持ちでゴールドを持っていく場合は、1キロ(現在1400万円程度)は何ら障害がないということを覚えておくといいでしょう。

この規則がいつ改定になるかはわかりませんが、本日現在では有効です。

税関から:出国時の持ち出し制限についてのUIRL

7305 現金等の持出し(持込み)(カスタムスアンサー) : 税関 Japan Customs

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 私は、香港を含めて海外の事がよく分かっていません。昔は、大富豪は、戦争や革命等の政変に備えて安全な中立国のスイスの銀行等で保管をしていると伺いました。日本の銀行の貸金庫には大いに不安があるので、遠い場所ですがスイスの銀行は信頼できそうでしょうか?林則行先生、会員の皆様の御意見が伺えましたら幸いです。

  • 1キロは持ち出しできるということは何回でも1キロ持ち出せるということでしょうか?

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