株価の乱高下は石破総理のせい?

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石破政権が発足してから、株価が大きく上がったり下がったりしています。この理由についての問い合わせが多いので、今日は皆さんにこの理由を説明します。

一言で言えば、石破政権とは全く関係のない理由で相場が動いているということです。つまり、「石破政権の政策内容の株式市場に与える影響について、市場がプラスなのかマイナスなのかわからず、気迷っている」ということではありません。

具体的に見ていきましょう。

日付日経平均前日比
2024/9/2638,9251055
2024/9/2739,829904
2024/9/3037,919-1910石破就任直後
2024/10/138,651732
2024/10/237,808-843
2024/10/338,552744

石破新総裁決定の翌日、9月30日に株価は1910円下がりました。石破政権が株価に悪影響を与える政策(例:金融課税強化)を発するのではないかと騒がれました。

ところが、総裁就任前2日間の上昇を見てみると、9月26日に1055円、9月27日に904円上がっています。この2日間の上昇分がその翌日に下がったのです。

また、10月1日には732円上がっていますが、翌日には843円下がっています。つまり、相場の世界でいう、「行って来い」(上がっただけ下がって元の状態になる)です。

新政権の政策が大きく株価に影響していないとすると、何故このような大きな上昇・下落が起きているのか?

それは現在の株価の位置が、山(天井)でいう9合目程度にあるからです。山登りをすると、頂上に近い8合目、9合目では天気が急変しやすくなります。天気だったのに、急に雨になったり、大風が吹いたりするという現象です。

株価についても同じことが言え、天井が近づいた場合、株価が大きく下げることがあります。

図表1は、最近の日経平均の状態を示したものです。7月の天井から8月の底まで24%も下落しました。極めて大きな下落といえます。

これだけ大きな下落が起きた後には、株価は大きく上下動します。サッカーボールを投げたら、最初に地面についた時、ボールが大きなりバウンドを起こしますよね。そのバウンドはだんだん小さくなっていきます。24%という大きな下げの後で、だんだんバウンドが小さくなってくるという感じだと思っていただければ幸いです。それでも、最初が大きいのでリバンドも大きめです。

この24%の下落は過去の相場(天井付近の動き)に比べてもかなり大きいです。

図表2に1929年のニューヨークダウの天井前後の下落幅を示しました。

天井前に12%、10%の下落が起こり、天井直後に14%の下落をしました。

また、図表3では、リーマン・ショック(2007年天井)前後の下落幅を示しました。天井前では9%の下落が起こりました。天井直後に再び9%の下落となり、その直後に16%の下落をしています。

こうした大型下落が起きているということは、日経平均の天井が近く生じることを示しています。弱気と強気の投資家が同じような人数になってきたためです。

現時点からは株式の買いは行わない方がいいでしょう。これが本日皆さんにお伝えしたい結論です。

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