チャートの名人佐々木英信

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林則行の師匠のひとり

昨日は双子波動を紹介しました。

これは師匠である佐々木英信さんらが開発したものです。今日は佐々木さんについてお話ししたいと思います。

佐々木さんは、日本経済新聞が実施するアナリスト人気ランキングのテクニカルアナリスト部門で、1995年から2003年まで9年連続で1位でした。しかも、他を寄せ付けないダントツでした。2008年に死去、享年58歳でした。

9年もの長い間、連続して1位だった理由は佐々木さんの的中率にありました。

佐々木氏の業績でよく知られるのは、1989年のバブル相場崩壊予測です。ぼくはこのことをよく覚えています。何故なら、佐々木さんと知り合ったのが1989年の大納会の午後だったからです。佐々木さんは、「今日の高値が今世紀中の最高値になる」と話していました。見事、的中でした。その日から日経平均は下がり始め、最終的には8割超下がりました。

当時は「売り推奨」がしにくい証券会社にあって、投資家のために自らの信念で売りを奨め、「弱気の佐々木」と呼ばれました。このほか、1995年のドル・円相場の1ドル=80 円を予測し、2003年4月の株式市場の底打ちも予測していました。さらに、佐々木さんは政治や社会の動向分析も抜群でした。

これだけの実力者でしたから、信奉者が数多く存在しました。ぼくもその一人でした。知り合って数年後には、信奉者たちが集まって、「佐々木会」を結成しました。メンバーは20名超でした。1か月に1回集まり、佐々木さんの講義を2時間ほど聞きます。そのあとは、飲み会に移り、佐々木さんから、相場のみならず、政治経済の見方・考え方を教えてもらいました。

ノウハウは脈々と継承されていく

佐々木さんは生前、「ぼくの後は林君だよ」と言っていたそうです。これは佐々木さんの逝去後、佐々木さんの一番弟子から聞きました。ぼくは、「いつになったらこの天才に追いつけるのだろう。そもそも、追いけるのだろうか」と思っていましたので、そのようにぼくのことを思って下さったことが嬉しくてなりませんでした。ただし、今なお、佐々木さんの足元にも及ばないという自覚はあります。

皆さんに今日佐々木さんの話をしたのは、「ノウハウには開発者が存在して、それを習得し発展させていく弟子たちがいる」ということです。双子波動はシンプルで使いやすいツールになっていますが、これをわかりやすくまとめるには大変な苦労があったことと思います。

ぼくは皆さんに自分の知っているノウハウをお伝えしています。皆さんがぼく弟子としてこれを継承し、発展させていってくださることを期待します。

ありし日の佐々木英信

コメント

コメント一覧 (2件)

  • この方は一目均衡表の研究の著者と思います。投資始めた頃に買って読みましたが理解出来なく、本棚にしまってあります。特に時間論が分かりませんでした。相場の転換点をつかむ時間のサイクル等投資部で林先生に講義頂ければと願っております。

  • 佐々木さんの言葉は都内某所でのジョイントトークに聴衆として参加した際に聴かせて頂いた事があります。氏はあるオピニオン誌に連載文書を書かれておられ、いまでも大切な蔵書に加えてあります。ある日本語学習のボランティア活動でテキストにしたこともありました。大変懐かしいです。あの若さで亡くなられ大変残念です。
    74歳になりましたが林則行先生の弟子になれる様に学びます。

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