一緒に車に乗ったことが最重要
8月15日に行なわれた米露会談は成果は次のようなものだったと考えています。
今日は前回(15日会談前に出した「今日の気づき」)に続いて、国際ニュースの本質をとらえる視点をお話しします。会議後の発表された成果文章ではなく、実際に起きた事実を重視する見方です。
重要な事実
➊アラスカで両大統領は一緒に会議会場まで向かった
会談前から首脳同士が一緒に車に乗り込むのは稀です。仲がいいということになります。誰でもそうですが、仲良くなるには、何回も顔を合わせる必要があります。
つまり、米露首脳はアラスカ会談までに繰り返しビデオ会議を行ってきたという証拠がここに現れています。だいたいのことは既に相談し合ってきたということです。
それでも、会って話さないといけないことは、いろいろあるでしょう。大事なことです。私たちの生活上ならば、結婚、離婚の申し込み、遺産分配、窮地にある人を精一杯なぐさめる、といったレベルの話です。
前回も記したように、今回の最重要ポイントはウクライナではなく、中東問題だったと考えます。両国(両者)の利権などについて話したのでしょう。これについてはメディアには公開されません。
❷当初予定していた1:1会談から3:3会談に変更になった
3:3となれば、大事な話はできません。車の中では1:1でした。ここで話が進み、個別会談が必要ではなくなったのです。
3:3で話し合うことは事務的な内容に過ぎません。発表内容の詳細の確認にとどまったものと考えられます。
ロシア大統領は米国内滞在時間が5時間でした。会場までの移動時間や記者会見の時間を外せば、どんなに長くても、3:3の会合時間は3時間ちょっとでしょう。通訳に半分の時間がかかるので、実質的には90分程度です。深い議論はできません。
大事なポイントは成果の内容ではなく、次のことです。米国は、国際刑事裁判所(ICC)から戦争犯罪の容疑で逮捕状が出ている人を賓客として招きました。これは、「米国はロシアと仲直りをする」という意志表示を内外に示したことになります。
これまでも国際情勢に関して、米露は内密に相談をしてきたのですが、その親密さを一般公開したことが今回の会談の重要ポイントです。
簡単にまとめますが、米露は欧州に根強く残っているDS(ディープステイト)を殲滅するために、ウクライナ戦争を継続してきました。その出口が見え始めたのでしょう。
それはそうと、ウクライナは歴史上独立していた時期はあまりありません。それ自体悲惨なことですが、今回の戦争では多くの人が死に、田畑は荒廃しました。日本も米国に騙されて太平洋戦争を始めてしまい、多くの犠牲者を出してしまいました。
小国の運命はいつも大国に左右されます。
コメント
コメント一覧 (7件)
> 小国の運命はいつも大国に左右されます。
いつまでも、経済大国ニッポンの幻影をひきづっている場合では有りませんね。
小国としての手堅く賢い外交を日本の官僚や政治家にお願いしたいです。。。(^◇^;)
・・・まあ、無理っスね!( ̄▽ ̄)
欧州にもDSがいるんですか?DSはアメリカ特有の人達と思っていたもので。
林先生の世界の見方なるほど。そこまでの深読みなるほど、勉強になりました。
米露首脳会談が行われたのは、ロシアとイランが手を組んで、戦争が大きく第三次世界大戦に発達したら、世界が大変な事になるから米露は仲良くしておかないと困ると、両首脳が思っているのではないでしょうか。
林先生、今日も気づきをありがとうございます!
その出口が見え始めたのでしょう。
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林先生が推薦されている田中宇氏も「ウクライナが親露に転向して終戦する」という記事を公開されています。
停戦、和平合意の報道があった場合、金価格は一時的に急落=買い場 となる可能性は高いでしょうか。
「国際ニュースの本質をとらえる視点」
今まで、考えてきていなかった考え方・視点です。
私は、スポーツクラブチームを立ち上げて50年以上になります。
好きなスポーツを指導してきていて、アイデアを出し 工夫に工夫を重ねて 言語化し
練習や考え方が伝わって上手くなった時の喜びは指導者としての幸せを感じる瞬間です。
この積み重ねが、自分を成長させてくれていました。
しかし、一番大事なのは 「心の成長」です。
少年少女のカテゴリーで、選手や保護者と挨拶していると家庭が見えてきます。
私が、今まで培ってきた考え方と共通点はあるのか ?
「本質をとらえる視点」と 共通点はあるのか ? ありそうな気がしません。
今回投資部で学び、目標のお金を増やして 自分のため・社会の為・親しい仲間の為・困っている人の為に
何が出来るのかを考えています。お金はまだ 増えていないのですが・・・・・。
しかも、株の投資について ほとんど分かっていないのですが楽しみしかありません。
宜しくお願い致します。
私は高齢者らしい ?
本当に、小国というのは哀しいと思います。
ウクライナも大国に攻め入られ、多くの人民、多くのインフラ、建物、田畑、いろんな物を壊され、多大な損害を受けてしまったと思います。戦争すら、自国の力だけではまともに戦えず、侵略を許すのみ…となった時に、助けてくれる国を頼りにしたことが、こうやって、戦争の終結の迎え方さえ自分たちは蚊帳の外で、勝手に領土を取られてしまうかもしれない状況…なんて。
日本だって、同じようなことが起きないとも限らないわけですよね。
それで、北海道が取られてしまったら…と考えると、許し難いことだと思います。
アメリカがロシアに擦り寄って行かざるを得ない位弱体化しているのだとしたら、そこに全面的に寄りかかっている日本はどうなるのでしょう?
子供や孫の時代には、世界が平和になっていて欲しいと切に思います。