空売りのタイミングその1

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~重要な安値割れ~

古典的な空売り手法

今日は、空売りタイミングのその1として重要な安値割れについて解説します。
これは昔から有名な手法です。
多くの人たちがこの手法によって利益をあげてきました。
図表を示しながら、わかりやすく説明します。

注目は安値です。

図表1にあるように、上昇相場では安値が切り上がっていきます。
しかし、株価が天井をつけると、反対に安値の切り下がりが始まります。


従って最初に切り下がった時点をもって、「直近の高値が天井だった」と確認できます。
そして、その安値を切った時点で空売りを行ないます。


ここで最大の注意事項を記します。
空売りは市場が陰転している状態の際に行います。
陽転中、つまり、市場が上がっている状態では重要な安値割れの法則がうまく作用しないことがあります。
業績の悪い銘柄であっても、市場の過熱に伴ってあげていくことがあるからです。


図表2ではややリスクの低い空売りを紹介しています。

図表1と2とをよく見比べてみてください。
図表2では直近の高値が一番天井ではなく、切り下がった型(二番天井)になっています。


図表3に実例を記しました。東京エレクトロンです。

3回の重要な安値割れが記録されており、いずれも空売りが成功しています。
その理由は図表2にあるように二番天井出現後の安値割れだからです。


三番天井後も同様です。
重要な安値と重要ではない安値(小さな安値)とはどう違うのか?
これは経験を積んで理解するようにしてください。


図表4が小さな安値の事例です。ここでは空売りを行ないません。

話をやや戻します。さきほど、「市場の陽転中は空売りを行なわない」と記しました。
その理由がわかる事例を図表5につけました。信越化学です。

天井後、株価がすぐに下がらずに、再び上昇してしまいました。
❷では損切りが発生しています。
❶も❸も早めの手仕舞いが必要です。


ただし、図表2で解説したように、二番天井後の空売りはリスクがやや低下します。従って❶と❷に比べて、❸は売りが行いやすいと考えてください。


図表6に小さな安値割れの事例を記しました。

コメント

コメント一覧 (21件)

  • 初心者で空売りをしたことがありません。しかし、今後の取引のために損切りを習得したいと思います。
    質問1
    図6で❶❷❸のタイミングで空売りをし❷のタイミングで損切りと説明されています。損切りすべきと判断するにおいては株価がどのくらい上昇したら損切りのタイミングと判断すればよいのでしょうか?
    質問2
    ❷の損切りのタイミングを逃してしまいそうです。下げ相場であれば静観することもありなのでしょうか?その後、安値割れが複数回でてくる可能性があるそうなので❸の底値割れとなったら再度空売りをすることで勝率が上がるのでしょうか?つまり❶❷❸全て実行するべきなのでしょうか?
    よろしくお願い致します。

    • 損切のタイミングは、8%以上、上昇したら、その時点で損切をします。
      静観という考え方はあり得ません。
      市場そのものがもしかしたらその時点で上昇に転じているのかも知れないからです。
      ①②③をすべてやらなければいけないということではなく、自分が一番良いと思ったときに空売りを行ってください。

      •  ご指導ありがとうございます。先々相場が下がるかはわからないので、チャートの形ではなく8%上がったタイミングで迷うことなく機械的に損切りし、このルールに慣れることが大切みたいですね。
         空売りは、下げ相場を前提としているので、いずれ下がるという期待があるため静観してしまいそうですが、損切りをした方がリスクは減少するということのようですね。
         なかなか慣れるのは大変かと思います。下げ相場ならETFベア型という手段もありかと思いますがいかがでしょうか?損切りは8パーとします。よろしくお願い致します。

        • ベア型のETFは、あまりおすすめしません。
          その理由は、空売りと同様に、
          値動きが激しいからです。

          下げ相場は下げているときはいいのですが、
          途中で何度も戻すことがあります。
          その戻しは決して小さいものではないので、
          買うタイミングを間違えると
          大きな損失に繋がってしまいます。
          損切り8%は必ず守ってください。

          もう1つこのベア型ETFの問題は、発行体にあります。
          大きな下落相場が来たときに、
          このベア型ETFを発行している会社が
          破綻する可能性があります。
          その場合は、あなたがこのETFを購入しているわけですから購入価格がゼロに近くなってしまうリスクがあることも
          忘れないでください。

          投資の基本は最もシンプルなものを用いることです。
          つまりゴールドを買うとか、空売りをするといった方法が
          シンプルです。
          これに対して、ベア型のETFは、
          どちらかというと気をてらったやり方になるので、
          よく慣れたベテランの投資家にしか
          すすめられない方法です。

          • 大変参考にになりました。林先生からのアドバイスが無ければリスクを招くところでした。
            アドバイスをいただき、さらに学習していく気持ちになりました。

  • 有難うございました。私たちにとってはただ難しすぎますね。それ暴落相場と言っていただけませんでょうかね。

  • 空売りに興味がありました でも どこで売りを入れたらが分からなかったです
    3番底まで待ってからと分かりました
    ありがとうございました。
    又 買戻しのやり方などもお願いします

  • 理屈は大変良く分かりました。
    ですが、そこまで待てなくて
    堪えきれずに空売りして失敗してしまう
    ケースが多々あります。
    善く善く判断しなければと思います。
    ありがとうございます。

  • 正しく、タイミング良くの解説有り難うございます。
    信用口座を開設し入口は解りました。
    私の口座は空売りの弁済期限3種類あります。
    制度信用6ヶ月、一般信用10 ヶ月、一般信用(デイトレ)当日があります。
    私は当日弁済で行うつもりです。
    安い銘柄を見つけて練習してみます。

    空売り、先物取引の違いも勉強中です。

  • 空売りの詳しい説明をありがとうございます。
    質問させていただきます。
    チャートは日足でしょうか。
    重要な安値割れを検討するチャートの期間は1年程度でしょうか。
    ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。

    • NYダウの大きな変化があれば、逐一「今日の気づき」の中でお伝えします。

  • 初めてコメントします。
    まだ、投資部に入ってまもなくオンライン授業も数回程しか受けてない超初心者です。

    分かりやすい表現で、なるほど!とすこしだけ分かった気になったりもしますが、これを自分で考えて判断していくのは、なかなか難しそうですね。
    信越化学の損切りのところは、何でなんだろう??その後、かなり株価が上がったからなのでしょうか?

    的外れな質問でしたら、すみません。

    • 損切りは、価格が上がったら、それ以外の理由がどんなものであれ、即実行するものです。
      つまり、自分が仮に100で売った場合、
      108まで上がってしまったら、もうその銘柄を持つことはしません。

      • 教えていただきありがとうございました。

        つい、②の損切りのタイミングでやってしまいそうです。。とちょっと怖い感じもしました。
        もっともっと、勉強して見る目を養わなくてはと思いました。
        是非またこのようなタイミングについての解説付きのチャートを時々取り上げていただきたいです!!
        よろしくお願いします。

  • よく他の(自称先生?)空売りが利益〜とのコメントをネット等で見聞、でも素人ではと躊躇してる時 林先生のコレから⤵️の時流で空売りをとのメールで投資部へ ただやっぱり素人での空売りは…難しく私には未知の世界、先生の空売りの合図が頼りですね

  • なんとなく分かる気がしますが、相場の陰転がまだよくわかりません。

    • 相場の陰転を図るには、過去の重要な安値割れが重要です。何が重要な安値かは、経験を積まなければわかりません。

      僕の動画では、その例を豊富に紹介しているので、学んでいってください。

  • 上げ相場の天丼から、下げ相場はじまりの判断はなかなかしにくいですが、もし上がれば、損切り8%を厳守するべきの法則を分かりました。

  • 超初心者です。損切りと手仕舞の違いは文字通り損をしているタイミングと損失がでる前のタイミングの買い戻しと言うことでしょうか。

    • よく勉強していますね。あなたの言ってる通り、
      損切りは損失が出ているタイミングで行う決済、手仕舞いは取引を終了すること全般を指します。
      損切りも手仕舞いの一部ですが、手仕舞いは利益確定の場合にも使われますよ。

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