訪日観光客増加の重要な理由

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日本が安いから

日本にたくさんの外国人旅行者が訪れるようになってきました。外国人が、日本を訪れたい理由は様々でしょうが、その一つは、「他国に比べて割安だ」というのが理由のようです。「安い」は常に消費の最重要ポイントです。旅行も例外ではありません。

冬休みに日本を訪れるタイ人に理由を聞くと、「日本は安いから」と言われました。ぼくは意外でした。「四季が美しい。風光明媚だから」「雪を見たいから」「おもてなしのサービスが完璧だから」といった回答が返ってくるかと思ったからです。

考えてみれば、風光明媚な場所は世界各地にありますし、雪が降る都市も珍しくありません。日本人のおもてなしは確かに素晴らしいですが、初めて日本を訪れる人にはまだわからないでしょう。

「安い」のは確かに魅力です。

図表1にて、マクドナルドの価格を見ることにしましょう。ビッグマックは単体でもセットもバンコクの方が3割以上も割高です。また、チーズバーガーにいたっては、単体でもセットでも4~5割高になっています。

日本の吉野家や松屋では400円未満で朝食を食べることができますが、バンコクにはこの種の割安店はほとんどありません。

高級料理店でも比較してみましょう。バンコクには三ッ星のフランス料理店がありませんので、二つ星でバンコクと日本とを比較します。ランチタイムの比較です。図表2によれば、日本では、10,000円~15,000円の店から20,000~30,000円の店まであります。一方、バンコクでは4万円以上です。

また、バスクリンや激落ちくんといった商品は、タイ製はありません。こうした商品は、「なければ、どうしても生活が回らない」というものではありませんが、それを利用することによって、生活が豊かになるといった面があります。

こうした商品の多くは日本製です。輸入品なので、当然日本で買った方が割安になります。

{生活費はバンコクの方が安いはずだ。おかしい!}と感じた人はいませんか?もちろん、その通りです。生活費について言えば、バンコクでは1人あたり1か月73,000円なのに対し、東京では121,000円です。しかし、旅行者は1か月旅先で暮らすわけではありません。旅行者の視点から見ると東京が割安な面もあるということです。

11月の訪日外国人客は、318万人となり、コロナ前の2019年との比較で31%の増加となりました。また11月までの累計は3300万人を超え、2019年の年間累計を上回って、過去最高となりました。こうした背景に、日本の物価安があるのではないかというのが僕の推察です。

コメント

コメント一覧 (6件)

    • インバウンド関連の業績は確かにいいようです。
      東京のホテルの価格はこの一年で2倍になりました。

  • 日本が今物価が安いなんて、思ってもみませんでしたので、驚きました。

    • 日本の高級和食店は海外の方から見ると特に割安感があります。
      ミシュランの二つ星三ツ星の和食「寿司、天ぷら、懐石」については
      ほとんど予約が取れない状況です。

  • 北海道も道内のあらゆる都市でホテル代が高くなってます。特に函館や富良野などの観光地は2倍から4倍になってます。
    加えて最近はドンキホーテにアジア人観光客が急増しているようです。

    • 4倍というのは非常に大きな値上がりですね。
      東京以外にも、こうして大きな値上がりをしている都市があることがよく分かりました。

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