キオクシアは買ってはいけない

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減収・減益の会社に未来はない

キオクシア(285A)についての問い合わせが相次いでいます。時価総額9200億円という、今年2番目の大型上場だからでしょう。今日は、この株についてお話をいたしましょう。

結論から言えば、この株を買ってはなりません。

理由1:業績が芳しくありません。図表1に明らかなように、2022年3月期は黒字だったものの、2023年3月期は赤字となり、2024年3月期は赤字幅が拡大しています。今期(2025年3月期)の上半期は、利益が出ているものの、第3四半期(2024年10月~12月)については、売上、利益とも前四半期と比較して、大幅な減少を見込んでいます。

要約すれば、過去2期が赤字で、しかも今四半期が前四半期に比べ減収減益だということになります。理由は、当社の主力事業である、フラッシュメモリー(長期記憶に使うNAND型)がスマートフォンやパソコン向けの需要で伸び悩んでいるからです。

一般的に、上場する会社は足元の業績が好調な場合がほとんどです。不調期に上場すると、投資家から批判を浴び、世間の評価が厳しくて、株価が低迷するのが目に見えているからです。経営陣はこうした原則論を当然熟知しています。にもかかわらず、当社が上場したのは、現金を手にしたい必要性に迫られたからでしょう。資金繰りに追われていると考えるべきです。

理由2:上場直後の会社は原則として買ってはいけません。これは10月に上場した東京メトロの際にお話しました。図表2に記したように、あれから2ヶ月経ち、株価は低迷し、過去の安値付近にとどまっています。当社の株価が上場初日を上回っているのは、数日に過ぎません。キオクシアも似たような道をたどると思って下さい。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • キオクシアとの関連会社で働いてました。早期退職したことが後悔しないように 投資に重きを置いて勉強してみようと思ってます。日本の国策会社が上手くいくのか疑問です。アナログ設計はそこそこ他国と戦えてましたが、デジタルはやられっぱなし(売れなかった)この辺の検証もなしに投資してもうまくいくのか疑問に思ってます。

    • 国策会社には、厳しい審査を得ることなく大量の資金が入ります。
      ここが大きな問題です。経営者の危機感が薄くなってしまうからです。

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